3 | 大河原克行のNewsInsight 第190回 松下電器元社長 中村邦夫氏が逝去、「破壊と創造」掲げパナソニック再興に尽力 | ----------- | |
2022-11-30 22:20 | ????0? | ||
「Panasonic」を世界統一のグローバルブランドとして展開。その後のパナソニックへの社名変更に向けた布石を打ったほか、事業部制を廃止し、事業ドメイン制を採用。松下電工の子会社化や、松下通信工業、九州松下電器、松下寿電子工業、松下精工、松下電送システムの完全子会社化、国内家電営業および流通体制の改革、プラズマディスプレイパネル工場への積極的な投資を行うなど、「中村改革」と言われる構造改革を実施。ときには「50歳以上の社員はいらない」と発言し、波紋を呼んだこともあった。だが、「聖域なし」の言葉通りに、「破壊と創造」に向けて、大なたを振った経営者であった。パナソニック ホールディングスの津賀一宏会長は、「デジタルテレビへの社運を賭けた投資では、『挑戦する心』を教えてもらい、とくに重要視していた『お客様第一』の精神や、『社会の公器』としての規範は、その後の意思決定における大きな心構えとなった。社長就任時に、経営理念をどのように語ればよいのかと尋ねると、『語るものではなく、背中で表現すれば良い』と簡潔明快な答えに、肩の力が抜けたこともあった。厳しい叱咤もあったが、深い洞察から滲み出るシンプルな言葉に救われた。時代の変化を敏感に察知し、多くの先手となる方向性を示してもらった。その道筋に沿って経営を進め、2018年には創業100周年を迎え、楠見社長にバトンを渡すことができた。感謝しても感謝しきれない」と述べた。また、パナソニック ホールディングスの楠見雄規グループCEOは、「生涯を通じて、優れた先見の明と事業に対するあくなき熱意で、数多くの輝かしい業績と、未来につながる礎を残してくれた。『経営理念以外に聖域なし』として挑んだ事業構造改革により、IT バブル崩壊後の危機的状況をV字回復に導いた。常に経営理念に立脚し、卓越したリーダーシップを発揮し、『スーパー正直』の言葉に象徴される公明正大な姿勢を示したことに深く敬意を表する。次代を託された私たちは、中村さんの志を受け継ぎ、『物心一如の繁栄』に向けて社員一丸となって、社会やお客様へのお役立ちを果たしていく」と語った。2000年11月30日に、大阪・中之島のリーガロイヤルホテルで、最初の中期経営計画である「創生21計画」を発表した中村氏は、「21世紀の新しい松下電器を創生するという意味を込めて、創生21計画と命名した」と切り出し、「1990年代の松下電器はトップの求心力が急速に弱まっており、トップの求心力を回復し、発展計画の基盤を作らなければ、今後の松下電器の成長をあり得ない。いま、トップに求められているのは破壊と創造のための決断と実行力である。20世紀の成功体験に基づく、従来の経営構造、企業風土を見直す『破壊』を行い、お客様にとっての価値を創造すべく、製造業としてなしうるサービスを創出するために、経営構造を『創造』する」と、改革に強い意思をみせた。一方で、「自分の意見を主張する人は嫌がられるが、こういう人ほど大切にしなくてはならない。軋轢を恐れず、組織や制度を超えて、自分の意見を実現しようとする人、つまり、異分子ともいえる人をどう生かすかが大切である。松下電器には、偏屈で、頑固な人間を活かす企業風土が地下水脈のように底流に流れている。自分が偏屈で、頑固者だから、それがよくわかる」としながら、「松下電器の経営者には、こうした人たちをうまく使えるだけの懐の深さが必要である。創業者はそのあたりはすごかった。ニコっと笑って、嫌な社員も持ち上げる。僕にはとてもできない。すぐにカーッとなってしまう」と、冗談まじりに話していたことを思い出す。 -- ???????? | |||
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