財布に入る携帯電話「Light Phone 2」

2015年に発表された「Light Phone」は名刺サイズの携帯電話。機能が限定されている一方で、財布に入れて持ち歩けるという大きなメリットを持っていました。でも、メッセージング機能も削られていたため、結局、スマートフォンを持ち歩くことになったという人も。また、GSM(いわゆる 2G 回線)にしか対応していないため、そもそも日本では利用できませんでした。

財布に入る携帯電話「Light Phone」
参考画像:2015年に発表された財布に入る携帯電話「Light Phone」

その「Light Phone」の開発元であるLightは、後継機となる「Light Phone 2」を発表しました。機能を増やしたほか4G/LTE回線に対応しており、もしかしたら日本でも利用可能になるかもしれません。


財布に入る携帯電話「Light Phone 2」
「Light Phone」の後継機「Light Phone 2」

「Light Phone 2」の開発コンセプトは「Light Phone」と同じ。年々機能豊富となるスマートフォンとは対照的に、本当に必要な機能だけに絞り、その分小型化に重点を置いています。「Light Phone」では、その機能はほぼ「通話」のみでした。

「Light Phone 2」は「Light Phone」に対し、メッセージング機能を追加。ボディ表面をE-インクスクリーンにすることでこれを実現しています。スクリーンはメッセージを表示するだけでなく、仮想キーボードとしても機能。メッセージに対して返信することができます。

財布に入る携帯電話「Light Phone 2」
メッセージングだけなら、E-インクでも十分ですね

Lightはその他、簡単なナビ機能の搭載も検討しているようです。

財布に入る携帯電話「Light Phone 2」
本当ならうれしいけど、実現性はどうだろう?

高機能化された分、サイズは若干大きくなりました。「Light Phone」は高さ85.6x幅53.98x厚さ4ミリで重さは38.5グラムとされていました(発表時のサイズ&重さ)。これに対し「Light Phone 2」では、サイズは91x55x6.5~7.5ミリで、重さは80グラム。縦横が若干大きくなったほか、厚みがかなり増している上、重さは約2倍となっています。「Light Phone」のときのように、「財布に入れて、忘れていられる」サイズとは、ちょっと言えないかもしれません。

財布に入る携帯電話「Light Phone」が4G/LTEに対応して「Light Phone 2」に
それでも十分に小さいですが

ちなみに、現在予定されているスペックは次の通りです。

OS:  Light PhoneOS (Androidベース)
コネクティビティ:4G LTE、Wifi、GPS
対応SIMサイズ:ナノSIM
メモリー:1 GB DDR3 RAM
ストレージ:8GB eMMC
センサー:接近センサー
バッテリー容量: 500mAh 
駆動時間:スタンバイ:5日間、連続通話:数時間
カラーバリエーション:ブラック/ホワイト
プロセッサ:Qualcomm MSM8909W
コネクター:USB Type-C

対応言語は初期ロットでは英語のみ。でもその後、日本語に対応するかもしれないとのこと。技適については、現時点では製品が開発段階にあるためなんとも言えないが、製品が完成した暁には認証取得に向けて取り組みたい、とのことでした。

財布に入る携帯電話「Light Phone」が4G/LTEに対応して「Light Phone 2」に
せっかく4G/LTEに対応するのだから
技適も取得し、日本で利用可能にしてほしい

Lightは現在、クラウドファンディングサイトIndiegogoで出資者募集のキャンペーンを実施中。本稿執筆時点では、250ドルの出資+送料で「Light Phone 2」を1台入手可能です。出荷は2019年の4月に予定されています。

スマートフォンは仕事でも、私生活でも必要不可欠な存在ではあるのですが、その一方で、貴重な時間を無駄に奪ってしまうことも。見なくてもよい動画やSNSのタイムラインをぼーっと眺めて無為に過ごしてしまった経験は誰にでもあるでしょう。

財布に入る携帯電話「Light Phone」が4G/LTEに対応して「Light Phone 2」に
こんなに良い景色の場所で
さして面白くもないタイムラインを眺めたり

財布に入る携帯電話「Light Phone」が4G/LTEに対応して「Light Phone 2」に
メニュー選びでは本当に食べたいものではなく
インスタ映えするものをチョイスしてしまったり

ちょっと長めの休暇で旅行に行くときなど、スマートフォンは家に置いて、「Light Phone 2」だけを持ってでかけてみるというのも良いかもしれません。Instagramに投稿できないし、そもそも写真も撮れない「Light Phone 2」ですが、SNSとは別の楽しみに浸れるかもしれません。

財布に入る携帯電話「Light Phone」が4G/LTEに対応して「Light Phone 2」に
思い切って、スマートフォンを家に置き
「Light Phone 2」だけを持ってでかけてみる