本日の一品

指紋とスマホで開錠できるスマート南京錠

 自宅玄関の鍵としてスマートロックが普及して、車もキーレスエントリーが普通になった今、昔のようにジャラジャラと鍵を持ち歩くことが減っている。しかし、倉庫のドアや子供用のゲートなど、まだまだなんらかの形でロックが必要な場面は少なくない。

スマート南京錠「Tapplock one」。本体サイズは幅約56mm×奥行き34mm×高さ86mm
指紋の登録や利用には専用アプリ「Tapplock」を使う

 著者宅でも一階に降りる階段につけたチャイルドゲートのロックに悩んでいた。自転車のチェーン錠のようなものを暫定的に使っていたが、小さな鍵が見つからなくなることも多く、また、一階側で鍵をキープすると、大人が一階に降りるときにも支障が出ることがあった。

 そこで鍵を変えることにした。今回試したのが、ソフトバンク コマース&サービスが販売するスマート南京錠「Tapplock one」だ。通常の南京錠は鍵を使って開錠するが、この「Tapplock one」では指紋認証に対応。登録した指紋でタッチするだけで開錠できるのだ。早速使ってみた。

 まず、利用するにはスマートフォンに専用アプリをインストールする。さらにアプリ上でユーザー登録を行ったあと、スマートフォンとBluetooth接続して、アプリに「Tapplock one」を登録する。

センターの認証エリアにタッチして指紋を登録
本体底部に電源やペアリングなどを行うボタンを配置。下は充電用の端子
付属のケーブルで充電。頻度が低いだけに無くさないようにしたい
アプリからも開錠できる

 スマートフォンからの開錠はこの時点で可能となるが、続いて指紋登録を行う。Bluetooth接続した状態で認証エリアに登録する指を当てる。スマートフォンの指紋認証に比べると登録はあっさりしており、何度も当てたり位置を変えたりするなどの手順はなかった。

 この指紋登録は最大500個登録可能。このため、企業などでは権限のある社員を全員登録すると言った使い方もできる。社員が退職した場合はアプリ上で登録を消すだけなので、鍵の回収トラブルも起きない。

 著者宅の場合は夫婦の指紋をそれぞれ登録しておくことで、一階からでも、二階からでも開けられるようになった。これまでのように子どもから見つからず、さらに大人が届く位置に鍵を隠しておく必要がなくなった。

 開錠の手順は簡単だ。本体底部にあるスイッチを押して電源を入れ、登録した指を当てるだけ。認証されるとLEDが青く光り、掛け金が外れて解錠できる。また、開錠方法は他にもある。1つがスマホアプリからの解除だ。「Tapplock one」のボタンを押して電源を入れBluetooth接続を行う。あとはアプリ上で解錠ボタンをタップするだけ。これなら指紋を登録していなくても開錠できる。

掛け金が外れたところ。押し込むとロックできる
自宅でのテストでは子供用ゲートをワイヤーでロックした
モールス信号による開錠も登録できる

 さらに「Tapplock one」のボタンをモールス信号のように、「押す」と「長押し」を組み合わせたパターンをアプリ上で登録することで、指紋とスマートフォンのどちらもないときでも開錠できるようになっている。不特定多数で利用する際などに緊急対応として使えそうだ。

 今回は自宅内で使ったが、「Tapplock one」はIP66の防塵、防水性能に対応しており、屋外でも利用可能だ。また、本体には亜鉛合金を採用、掛け金は7mmのステンレス製となっており、簡単には破壊できない作りだ。ただし、その分質量は294gとずっしり重い。高い場所に取り付けて足などに落とすとかなり痛そうだ。

 本体のバッテリーは3時間の充電で最大1年間
 (1日10回、開錠した場合)利用できるという。付属のUSBケーブルで充電する仕組みなので、モバイルバッテリーも利用可能だ。今回試した自宅内ニーズにはオーバースペックではあったが、鍵なしでかけ締めできるのは本当に便利。不特定多数で物件などを管理するなどのニーズでも使えそうだ。

製品名販売元購入価格
Tapplock one(タップロック ワン)Tapplock oneTappLock1万3800円(税込)