カードサイズの超小型ケータイ「NichePhone-S」にLTEモデル 2018年秋発売へ

» 2018年07月05日 16時40分 公開
[井上翔ITmedia]

 フューチャーモデルは2018年秋、SIMロックフリー携帯電話「NichePhone-S 4G(ニッチフォンエス フォージー)」を発売する。2017年11月から一般販売されている「NichePhone-S」の後継モデルで、新たにLTE(4G)通信に対応。より高速なテザリングを実現した。販売価格は未定となっている。

 東京ビッグサイト(東京都江東区)で7月6日まで開催されている「第6回 店舗販促EXPO 夏」の同社ブースで、実機が展示中だ。

NichePhone-S 4G NichePhone-S 4Gは「Black」(左)と「White」(右)の2色展開

モバイル通信対応が大幅に拡充

 先代NichePhone-Sのモバイル通信は、「W-CDMA」の「Band 1(2.1GHz帯)」にのみ対応していた。国内ではNTTドコモの「FOMA」、あるいはソフトバンクの「SoftBank 3G」のネットワークで利用可能だったものの、Band 1以外の周波数帯で構築されたエリア(「FOMAプラスエリア」や「プラチナバンド」エリア)には非対応だった。

 新たに登場するNichePhone-S 4Gは、以下の通信規格と周波数帯に対応し、利便性の向上を図った(太字が新規対応規格・Band)。

  • FD-LTE:Band 1/3(1.7GHz帯)/8(900MHz帯)/19(800MHz帯)
  • W-CDMA :Band 1/6(800MHz帯)/8
  • GSM:900/1800MHz帯

 対応周波数帯は、NTTドコモのFOMAと「Xi」、ソフトバンクのSoftBank 3Gと「SoftBank 4G LTE」に最適化。先代では対応していなかったFOMAプラスエリアやプラチナバンドエリアでの通話利用を実現した。LTEに対応することで、Wi-Fi(無線LAN)テザリング利用時の最大通信速度も向上した。

 ドコモやソフトバンク(Y!mobileを含む)、あるいは両キャリアのネットワークを利用するMVNOのnanoSIMカードを用意すれば、音声通話とテザリングを利用できる。ただし、VoLTEには非対応なので注意が必要だ。

nanoSIMスロット nanoSIMスロットは本体裏側の上部にある

本体は少し厚く バッテリー容量は1000mAhに

 NichePhone-S 4Gのボディーサイズは約50(幅)×90(高さ)×9(奥行き)mmで、重さは約52g。先代と比較すると、幅と高さは据え置きつつも厚さは3mm、重さは14g増している。

 厚みと重量が増してはいるが、それでも現代のスマートフォンと比べれば大幅に小ぶりで軽い。

 厚みが増した分、バッテリー容量が向上し(550mAh→1000mAh)、それに伴い連続待ち受け時間も改善した(約72時間→約110時間)。加えて「ユーザーからの要望が多かった」(担当者)という独立したサイドボリュームキーも新設された。

 なお、連続通話時間は約3時間に据え置かれている。

2世代目と先代 左がNichePhone-S 4G、右が先代のNichePhone-S。幅と高さは変わらない
右側面 右側面。厚みが少し増した分、要望の多かったボリュームキーを搭載できた

 バッテリーの充電は、先代に引き続きポゴピンを介して行う。USB Micro-B端子を備えるポゴピンアダプターは先代と同じものだが、PCとデータのやりとりを行えるようになった(詳細は後述)。

裏面 本体裏面。充電は先代と同じくポゴピンで行う

キーデザインなど細かい改善も多数 純正ホルダーも発売予定

 NichePhone-S 4Gでは、他にも以下のような細かい改善も施されている。

  • テンキーを押しやすい形状に変更(配列はほぼ同じ)
  • キーを長押しして機能を呼び出す「ワンタッチ機能」への対応(マナーモード、スピーカーホン、電話帳呼び出し、ボイスレコーダー、キーロック)
  • プレフィックス発信に対応
  • スピーカーホン(ハンズフリー通話)に対応
  • 文字入力システムを「FSKAREN」(富士ソフト製)に変更(SMSなどで利用)
  • 電話帳データのエクスポート(書き出し)に対応(SIMカード、PC経由)
  • 電話帳データのPC経由でのインポート(書き込み)に対応
  • PC経由のデータバックアップや端末ソフトウェア更新に対応
  • 電話帳のソートに対応(五十音順)
  • 通知LEDの新設(ディスプレイ上部)
キー回り キー回りの形状も改善

 本体の発売時には、カードホルダー兼用の純正ホルダーをアクセサリーとして用意する予定となっている。

発売予定の純正ホルダー 発売予定の純正ホルダーはカードホルダー

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