レビュー

iOS 12の「Siriショートカット」って何だ?

 音声アシスタントの「Siri」では、iOS 12で「Siriショートカット」という新機能が追加された。

 これは特定のアプリの特定の操作について音声ショートカットを設定し、Siriで呼び出せるようにする機能だ。Siriショートカットはサードパーティ製アプリも利用できる。これは対応アプリを起動したり、なにかしらの機能を使うと、「ショートカット候補」にショートカットが追加される。

Siriショートカットの候補リスト。対応アプリを一度起動して機能を使わないとここに追加されないのがやや面倒

 この機能への対応はアプリによってさまざまだ。たとえば「Amemil」はロック中でも雨雲レーダーを表示してくれる。卓上で充電してるとき、完全にハンズフリーで表示できるのは、たとえばキーボードから手を離さずに使えるのが面白いし、場面によっては実用的だ。

 「駅すぱあと」は指定した駅間の経路検索のショートカットで、アプリを起動してくれるので、ロック解除しないと使えない。ロック解除したあと、アプリを探して文字入力を省く、というのがメインの使い方だが、実際使ってみると簡易表示だけでもいいので、ロック画面に表示して欲しいと思ってしまう。

 Siriショートカットは、どのアプリで何ができるかわかりにくい。また直感的でもないので、ちょっと使いづらさも感じる。しかし使いこなせばかなり便利そうな機能でもある。

 対応アプリと機能が充実すれば、文字入力やタップ操作なしに、ロック解除すらせずにいろんなことができるようになり、iPhoneはカバンに入れっぱなしでOK、みたいな世界がやってくるかも知れない。サードパーティがどのくらい対応してくるか、注目したい。

SiriからAmemilを呼び出した画面。仕事中に手を離さずにこれを表示できるのが面白い

 このほかにもパスワードを探す補助やフラッシュライト操作、「iPhoneを探す」などもSiriからできるようになっている。検索画面などに表示されていたSiriの提案も、より適切なタイミングで表示されるようになるらしいが、このあたりはよほど使い込まないと差がわからなさそうだ。

 SiriショートカットはiPhoneだけでなくApple Watchでも利用可能だ。といっても、Apple Watch側のアプリと連動できる機能は確認できなかった。Series 4だと画面も大きくなるので、このあたりの機能はもっと拡張されていって欲しいところである。

 Apple WatchにはwatchOS 5が提供されている。Siriはこちらでも機能強化がされている。Apple Watchは画面を手前に傾ける(文字盤を見るしぐさ)と点灯し、その直後だけ「Hey Siri」でSiriが利用できるが、watchOS 5だと「Hey Siri」なしで直接、音声コマンドを入力できるようになる(Series 3以降のみ)。ただし、「Hey Siri」と言わない場合、Apple Watchをかなり口を近づけないとダメなようだ。なんらかの手作業をしながらのときは「Hey Siri」の方がラクというケースもありそうだ。

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