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11万円のSIMフリー「Find X」をあえて選んだ理由

【OPPO Find X】

飛び道具を用いて4辺狭額縁を実現した「OPPO Find X」

 「5万円以上のSIMフリースマホは、台数比で3%しか売れていない」というのは、「OPPO Find X」を日本で発表した際に、OPPO Japanの幹部が話した言葉だ。それほどまでに、SIMフリーの主力価格帯(2~3万円台)のモデルが売れているのだろう。

 これまでハイエンドモデルしか並んでいなかった大手キャリアも、「docomo with」のようなミドルレンジのスマートフォンが席巻しつつある状況となっている。

 そんな中で「OPPO Find X」は、税抜11万1880円という、SIMフリーとしてはかなり強気の価格で発売された。

 その最大の特徴は「カメラがスライドする」という機構。そしてそれを生かして、“ノッチレス”な4辺狭額縁を実現したことだ。

スライド機能の中には、前面のインカメラ+顔認証用センサー、背面のデュアルカメラを装備する
カメラや4辺狭額縁ばかりに目が行くが、背面の仕上げも美しい

 ただノッチをなくしただけではなく、顔認証機能を搭載したのもポイントだ。スライド機構の中に、カメラだけでなくセンサーも組み込むことで、ノッチの幅を広げずに高精度な3D顔認証機能を持たせている。

顔認証ではロック解除のたびにカメラ機構がスライドする。とはいえ待たされることはなく、スムーズに使用できる(クリックで拡大&GIFアニメーション再生)

 スライド機構については、「たかだか数mm角の切り欠きをなくすために、そこまでするか」と思うし、可動部を持つのはコストや重量、耐久性で明らかに不利になるだろうから、今後主流になるとも思えない。あくまで過渡期の解決策だろう。

 しかし、空前の「ノッチ付きスマホブーム」の最中に、妥協することなく4辺狭額縁をいち早く投入してきた姿勢は評価したい。それが、筆者がFind Xを選んだ一番の理由だ。

 とはいえ、このスマホが単なる“技術ショーケース”ではないというのは、触ってみればわかる。

 ボディは飴細工のように美しいし、カメラも自然な写りで暗所にも強い。急速充電が本当に速いなど(これは今後、詳しく紹介したい)使い勝手のための工夫が随所にほどこされている。防水やFeliCa/NFCが無いのが残念だが、トリッキーな機構を組み込んでいる以上、仕方のないところだろう。

楽天モバイルで購入したら、初回特典として「OPPO×FCバルセロナのリュック」がオマケでもらえた。OPPOと楽天にはFCバルセロナという共通の繋がりがあるわけだ

 ちなみに、筆者は「Find X」を楽天モバイルで購入した。高額な機種なので、交換保証がある保障サービスをつけて購入したかったというのが当初の理由だが、価格の安さが決め手になった。楽天モバイルでの価格は、キャンペーン適用で9万1880円と、Amazonでのメーカー直販よりも2万円も安い設定になっていたのだ。

 月額525円のプランと保障であわせて月額1000円強という通信料金も、10万円超のスマホが壊れてたときに、電話一本で交換してくれる保険代だと考えたら許容できる。

 なお、楽天モバイルで購入しても、楽天のさまざまなアプリのプリインストールされていなかった。もちろん、赤い「R」ロゴがでかでかと表示される起動画面もなかったというのも言い添えておきたい。