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Mate 10 ProでAndroid 9/EMUI 9.0のテスター版をしばらく使ってみて

【HUAWEI Mate 10 Pro】

 テスター当選につき、Android 9およびEMUI 9.0にバージョンアップして使っている「HUAWEI Mate 10 Pro」だが、テスター応募時の案内では、Android 9への正式バージョンアップは1月下旬以降ということだった。もうまもなくということだが、テスター組のOSはベータ版のため、2018年11月に提供された「au VoLTE対応」とは違う世界線に分岐してしまっている。これに合流できるのはAndroid 9の正式版提供以降となっている。

 2018年の11月にテスターとしてバージョンアップしてから1カ月と少し。Android 9/EMUI 9はおおむね快調だ。少し電池の減りが早いかなという日が散発的にあるのと、一部のダイアログの文字が、背景の色に埋没気味で読みづらいという部分はあるが、日常的な使い方で大きな問題は出ていない。

 気に入る・入らないという点では、やはり、アンテナピクトが左端に移動してしまったのは、1カ月ほど使ってみても、「ノッチがないこの機種では不要では?」と思う。せめて選べるようにしてほしいところだ。

 カメラは最新のバージョンになり、より綺麗に撮れるようになった。とくに環境的に厳しいことも多いお店での料理の写真は、かなり賢く補正してくれ、暖色系が強めに残りがちではあるものの、大ハズしすることはほぼなくなった。

 日中の写真も鮮やかで、それでいてしつこくない程度に補正が抑えられている。空にカメラを向けると、地上側の街中やビルの影などを大胆に暗部にしてしまう(HDR的な暗部を持ち上げる補正が可能だが、それをしない)など、積極的に「印象的な絵」の補正になるが、多くの場合、撮影者の意図に沿っているのではないかと思う。AI対応をうたう以前のOSのバージョンからそうなのだが、より磨きがかかったという印象だ。下の写真はいずれも逆光のため補正が強めだが、順光でハマると驚くような絵が撮れる。

画面の2/3を日陰の建物などが占めており、暗部を持ち上げた仕上がりになった
左の写真と同じ設定で、カメラを上に向けて画面に青空が増えると、青空が濃くなり、日陰の部分はかなり暗くなった
こちらも青空や雲の陰影を重視した仕上がりだが、ビルの様子が分かる程度には暗部が持ち上がっている。左の2枚の写真の中間といった仕上がりだ

 普段は画面の自動回転の設定をオフにしているが、「ギャラリー」などで写真を見ていると時だけ自動回転が有効になるという設定があり、友人などに大きな画面で写真を見せる時には便利。「ギャラリー」アプリはほかにも、保存されている写真から、旅行など物語性(?)のある写真をまとめる「ハイライト」を作成する機能や、内容別に写真を表示する「発見」など、「Google フォト」さながらの(ただしローカルAIを駆使した)整理機能が加えられている。一部はMate 10 Pro以降に発売された機種で搭載されていたものだが、Android 9/EMUI 9でMate 10 Proにも搭載された。ただ「発見」で写真の内容をカテゴリー別に分けると、「風景」カテゴリーが端末にプリインストールされている壁紙用の風景写真で埋め尽くされていたのには少し笑ってしまった。確かに風景ではあるのだが……。

 バージョンアップ直後には気づいていなかった点では、接続しているBluetoothの高音質コーデックの種類が分かりやすく表示されるようになっていた。LDACは、ペアリングした機器を個別にみていくとLDAC特有の再生音質の設定項目があるため判別できたが、ペアリングした機器の一覧画面で「LDAC」「aptX」などとアイコンで表示されているのは分かりやすくて便利だ。

Bluetoothの画面にLDACやaptXが表示されるようになっていた