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1万4800円の「Tommy3 Plus」、Wiko第3弾のエントリーモデル

 Wiko Japan(ウイコウ・ジャパン)は、Android 8.1搭載のスマートフォン「Tommy3 Plus」を発表した。18日から予約を受け付けており、来週にも発売される見込み。価格は1万4800円。

 Wikoのスマートフォンとしては、日本で第三弾の機種となる「Tommy3 Plus」は、価格とスペックのバランスを取り、初めてスマートフォンに触れる層を意識したエントリーモデル。家電量販店、MVNO、直販サイトで取り扱われる。直販サイトでの購入者先着100名にはフリップカバータイプのケースがプレゼントされる。

ディスプレイ

 ディスプレイは、アスペクト比が18:9、720×1440ピクセルの5.45インチディスプレイ。メモリは2GB、ストレージは16GBで、CPUはMT6739WW(1.5GHzクアッドコア)を採用する。

シンプルメニューなどを搭載

 OSはAndroid 8.1 Oreo。独自機能として、ワンタッチでカメラなどを起動するクイックアクションを搭載するほか、利用頻度の高いアプリはすぐ呼び出せるメニュー、表示するアプリや機能のアイコンを絞り、簡単に使えるようにした「シンプルメニュー」を搭載する。

カメラ

 1300万画素のメインカメラと、500万画素のインカメラを装備。メインカメラのレンズはF値2.0で、暗い場所でもより明るく記録できるようにした。インカメラでは、自動シーン検出、ライブポートレートぼかし、フェイスビューティといった機能で、より自然なセルフィー写真を楽しめる。

主な仕様

 加速度センサー、光センサー、近接センサー、GPS、Bluetooth 4.2、Wi-Fi(IEEE802.11b/g/n)をサポート。デュアルSIM(microSIM、DSDS対応)かつmicroSDカードスロットを独立した形で備え、いずれも同時に利用できる。LTEの対応周波数は、1、3、5、7、8、18、19、20、26、28、38、41で、大手3キャリアの周波数に全て対応する。

 auとソフトバンクのネットワークではキャリア側のテスト(IOT)をクリアしてVoLTEが利用できることを確認。NTTドコモのネットワークでもVoLTEは利用できるが、ドコモ側がWikoとの試験を断っているとのことで、Wikoの独自試験をクリアした形となる。

 大きさは147.6×71.3×8.6mm、重さは150g。バッテリー容量は2900mAh。

2019年にはミドル、ハイエンドにも挑戦

 2017年2月から日本市場へ参入したWikoは、フランスに拠点を構えるスマートフォンメーカー。かつてのフランスではアップルやサムスンがマーケットリーダーで、そうした中で、若年層を中心に、安価なモデルが支持され、フランス国内でシェア2位を獲得。西欧各国でもシェアトップ5を獲得したことがある。

垣田氏

 Wiko日本法人であるウイコウ・ジャパン シニアテクニカルコンサルタントの垣田治氏はスマートフォンのトレンドとして、大型化が進み、18:9のものの採用が広がる流れがあると指摘。今回の新製品は、「Tommy」の後継機で、「スムースマルチメディア/クリスプフォト」がコンセプトと語る。スムースマルチメディアとは、快適にさまざまなコンテンツを楽しめるという意味で、1.5GHzのクアッドコアCPUや2GBメモリ、16GBのストレージといったスペック面が下支えする、という主張。それでいて1万4800円という価格となり、「価格帯からすると機能は揃っているのではないかと思う」と垣田氏は語る。

 2019年に登場するモデルとして2GBのメモリ、16GBのストレージは少ないのでは、という声に、垣田氏は価格面を強く打ち出すためと説明する。日本国内では、ある程度スマートフォンの普及が進んできたとはいえ、まだまだフィーチャーフォンユーザーは多い。シンプルメニューを搭載することで、シニア層を含め、「初めてのスマホ」に挑む格好。

 2017年2月の登場から2年。かつては熊本県のMVNOと協業して、「くまモン」を題材にしたモデルを発表したが、ウイコウマーケティングマネージャーのMiya Chen氏は「事情があって販売中止になった」と説明。これまでの「Tommy」「View」では大成功とまではいかなかった、としつつ、2018年にはNTTレゾナントの独自機種として「g08」の製造を手がけており、OEMメーカーとしての活動にも注力している。

 今後は、年に1~2機種のペースでWikoブランドのスマートフォンを日本市場へ投入したいとChen氏。まもなくスペインで開催されるモバイル業界最大の展示会「Mobile World Congress」でも新機種を発表する予定だという。その後、日本市場ではミドルエンドとハイエンドの投入を検討中とのことで、慎重な姿勢ながら、徐々に存在感を高めていく考えだ。