スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

スマホ用の指サックでイロイロ快適♪

スムーズな操作のためのサック、普通の手袋がスマホ対応にも

 今回のネタは、スマートデバイス用の指サック。指先に被せる布製などのスリーブで、指先に装着した状態でスマホなどのタッチパネル(静電容量方式)を操作することができます。指サック越しに操作するので、画面に指紋が付かなかったり、あるいはゲームプレイでよりスムーズ・高速な操作を実現できたりします。また、スマホ操作非対応手袋と併用することで、手袋をしたままのタッチ操作ができるようになる製品もあります。

スマートデバイス用の指サックの一例。指先に装着することで、画面への指紋付着を防止したり、素手よりもスムーズな操作感をもたらしたりします。また、手袋をしたうえで装着すると、手袋をしたままでもスマホ等の画面を操作できることが多いようです。写真は布製の指サックですが、ゴムのような樹脂製指サックもあります。

 このテの製品、けっこう以前から発売されていましたが、筆者はスマホ対応手袋を使っていたため手を出していませんでした。ですが、この冬に入ってから急に必要に。と言うのは、筆者的サイクリングスタイルの変化があったからです。

 寒い季節のサイクリング用手袋として、Defeet「Duraglove」(レビュー記事)を愛用しています。しかし去年からサイクルコンピュータの類をスマホアプリに絞ったんです。結果、手袋をしたままスマホを操作する必要が生じました。しかし、上記Duragloveは非常に気に入っているため、じつはいくつも予備の備蓄があります。そしてDuragloveはちょっとお高い。

DefeetのDuraglove。既に廃番のようで、後継製品はタッチ操作対応の「GLOVE ET」(公式ページ)のようです。後継製品のメーカー税別価格は3100円。旧Duragloveよりも高価になりました。
普通の手袋をタッチ操作対応にする方法はいくつかあります。比較的に確実なのは、電導糸(写真左)を手袋の指先に縫い込んで、指(の肌)とタッチパネルの間の電導性を高めることです。写真右は帽子にLEDや電池ケースを縫い付け、それらを電導糸で縫い結んで点灯させた様子。電導糸は電気を通す糸なんですね。ただ、電導糸の入手性はあまりよくなく、手袋の指先部分を縫うのも面倒です。スマホ対応手袋を買ったほうが手っ取り早い? なお、電導糸について詳しくは「武蔵野電波のブレッドボーダーズ 布に電子回路を作り込んでみよう」にまとめてあります。

 ぬぐぐぐぅ~ストックしているDuragloveを使わず、タッチ対応の後継品を買うのは~んぬぬぬ~なんか~モッタイナイ~! じゃあ電導糸で縫うか。でも面倒だな~。なんか巧い方法……あれ? 手袋をタッチ対応化するグッズってなかったっけ? というわけで、記憶の彼方で消えつつあった指サックの存在を思い出したのでした。そして使ってみたらコレがナニカとイイ感じ♪ というわけで今回は、スマホ用の指サックについて書いてみたいと思います。

こんな便利なモノだったのか~

 スマホ用の指サックをいくつか試しましたが、共通するのは「画面操作が滑らか」「画面に指紋が付かない」ということです。また、全ての製品がそうなのかは不明ですが、手袋の上から指サックをすることで、その手袋がタッチ操作対応に変身することも大きなメリットです。

 布製の指サックを使うと、操作のたびに画面を拭いているわけで、「操作しているといつの間にか画面がキレイになっている」というのもナイス。指サック越しに操作するので、ハンドクリームをたっぷり塗った指でも、ベトついたり画面が汚れたりしません。

 使ってみた印象ですが、筆者的には普通の手袋がバッチリとスマホ対応になって「やったゼ!」てな感じ。予備のDuragloveを有効活用できます♪ なお、筆者が購入した指サック各種は全て、普通の手袋をタッチ対応手袋へとアップグレードしてくれました。でも、もしかすると、そうならない指サックもあるかもしれません。

 さて、実際の製品を見ていきましょう。まずはわりとよく知られている「YUBISAKI」(公式ページ)という製品。指先用以外にも、ペンに装着して「普通のペンをタッチペン化」するサックもあるようです。

YUBISAKI各種。指先用は2個入りで税込580円でした。このテの製品としては少し高めですが、カラーバリエーションが豊富だったりロングサイズがあったりするのが魅力です。これを指先に装着し、その状態でスマホなどのタッチ操作が可能です。
手袋(軍手)の上から指サックを装着してのテスト。ある程度の伸縮性がありますので、指に装着しても、軍手の上から装着しても、普通にフィットします。軍手をしただけの状態では画面操作は不可能ですが、さて、どうなるか?
スワイプして左右スクロールしたり、ピンチアウトで写真を拡大したり。指で直接操作するのと同様にタッチ操作できました。

 指サックの電導性により手袋表面の静電気を一点に集中させられる……とかなんでしょうか? どういう原理なのかイマイチよくわかりませんが、軍手越しに完璧に画面操作できちゃいます。また、前述の自転車用手袋Duragloveをタッチ操作対応にできたほか、作業用革手袋や、滑り防止のゴム手袋等々、いろいろな手袋をタッチ操作対応手袋化できちゃいました♪ 凄いかもコレ!

ゲーム用の安価な指サックはどうか?

 Amazonでは、ゲームプレイ向けのわりと安価な指サックがあります。前出のYUBISAKIと同様の伸縮性がある布製指サックで、ゲームプレイ時に汗や指の抵抗から生じる操作遅れや画面汚れなどを防止するというものです。

 どれも指サック越しに画面をタッチ操作できるということで、もしかしたら手袋越しでも使えたりする? と思って2つほど買って使ってみました。Amazonの商品リンクだと、コレコレです。試した結果から言えば、どちらも前出のYUBISAKIと同様に使えました。

YUBISAKIと似た商品をAmazonでいくつか購入。結果から言えばYUBISAKIと同様の機能性があり、より安い価格で購入できました。ただし、つくりがあまり良くなく、指を入れる部分がほつれやすかったり、本体が裂けやすかったり、耐久性が低い個体が混ざっていたりしました。
軍手に装着してのテスト。スクロールや拡大縮小も問題なく行えました。

 Amazonで購入した安価な指サックは、つくりがやや大雑把で耐久性に少し難があります。でもまあ実用的。購入品は1個125円や約150円です。前出のYUBISAKIは1個あたり290円なので、価格だけ比べるとAmazonで売られているものが優位です。

 なお、スマートデバイスの画面操作の確実さやスムーズさという点では、筆者が使った限りではYUBISAKIもAmazon品も「ほぼ同じ」という印象。YUBISAKIのほうが丁寧につくられているぶん長持ちしている、という印象もあります。

ゴムっぽいタイプもなかなかイイ!

 ここまで紹介してきたのとは別のタイプの指サックも試してみました。Amazonで売られていた「アズワン 指サック導電性 導電薄型タイプ C-1 50入 /7-058-01」(Amazon商品リンク)です。パッケージから、ハナキゴムの「導電性指サック」(公式ページ)であることがわかりました。

ハナキゴムの「導電性指サック」シリーズの「電導ウス C-1」です。「軍手の上からでも タブレットがちゃんと反応する」というAmazonカスタマーレビュー見つけたので購入してみました。ゴムのようにやや伸びる素材の指サックですが、表面はサラサラして滑りやすい感触です。
ナンと50個入り。手袋をタッチ対応化する目的で内径21.5mmを買いましたが、2700円でした。1個54円。大人買いして指に装着し放題ですね♪

 Amazonカスタマーレビューを信じて、非常にコスパが高そうな指サックを購入してみたわけですが……果たして前出の布製指サックのような実用性があるのか? 結論から申しますと、布製の指サックに近い実用性がありました。ちゃんとタッチパネルを操作でき、普通の手袋をタッチパネル対応化することもできました。

軍手に装着してテスト。このゴムっぽいタイプの指サックでも、スクロールや拡大縮小が問題なく行えました。

 この指サックの使用感ですが、手袋に装着するならコレが便利でいいかも。ある程度の伸縮性がありつつ、布製よりも高いフィット感がありますので、手袋に馴染みやすい感じ。布製のほうがタッチ操作時の滑りが良くてスムーズですが、この指サックもけっこう滑りが良い感じ。指で直にタッチするより、この指サック越しにタッチしたほうが少し滑りがいいと感じられました。

 ただこの指サック、ある程度丁寧に扱わないと切れちゃいますネ。切れるというか裂ける感じ。爪を立てた状態で引っ張るとか、やや鋭い角に擦れたりすると、ピチッて感じで裂けたりしがちです。その点では布製指サックのほうが耐久性があるかもしれません。

 あとこの指サック、軍手っぽい布製手袋の上から装着していると、若干ですが指先が潤うというか指先が乾きにくいというか……そんな感じがあります。恐らく夏場だと指先が蒸れちゃうと思いますが、冬場は指先の乾きからくるアカギレを防げたり緩和できたりするように思えます。じつは冬サイクリングで親指の端がアカギレになって治りにくかった筆者ですが、この指サックを使い始めたらアカギレが治りました。

 てな感じのスマートデバイス用の指サック各種。人によっては超ハマって便利にツカエル品だと思いますので、ご興味があればぜひどうぞ~♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。