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Galaxy S10+の超音波指紋認証センサー対応保護ガラスをMWCでテスト

【Galaxy S10+】

 サムスンのGalaxy S10シリーズのディスプレイ埋め込み型指紋認証センサーはより安全性を高めた超音波方式を採用しています。ところがこの方式は、ディスプレイに保護ガラスを貼り付けると超音波の感度が鈍くなり指紋認証が反応しにくくなってしまいます。他社が採用する光学式はディスプレイ内のカメラで指紋を検知するような仕組みなのでこの問題は発生しません。

Galaxy S10/S10+対応を謳う保護ガラスを出店していたWhitestone

 ですが、早くも超音波方式に対応した保護ガラスが出て来ました。2月末にバルセロナで開催されたMWC19に出店していたWhitestoneは「世界唯一」を謡うGalaxy S10シリーズに対応する、超音波方式指紋認証センサーにも反応する保護ガラス「DOME GLASS」を展示していました。

 同社は保護ガラスの専業メーカーで、ガラスの仕上げには定評があるとのこと。日本でもドコモなどから製品が販売されています。ジャパン・クオリティーに対応した高品質なガラスなのです。たとえば最近のGalaxyシリーズの側面がカーブした「エッジ・ディスプレイ」対応の保護ガラスも、ガラスの切断面を加工して角が立たないようにしています。専業メーカーだからこそのこだわりが製品に反映されています。

 DOME GLASSはただの保護ガラスをディスプレイに張り付けるのではなく、特殊な硬化剤を塗ってからガラスを張り合わせ、さらに紫外線を当てることで完全に固着させます。一般的な保護ガラスはスマートフォンのディスプレイの上に乗せているだけのような状況ですから、Galaxy S10シリーズの超音波を通すことができないのでしょう。DOME GLASSならディスプレイと保護ガラスが一体化するため超音波へも対応できるのでしょう。

ドコモからも同社の製品が販売されている
Galaxy S10/S10+用DOME GLASSのパッケージ

 パッケージは大きめなのですが、中にはディスプレイ面にガラスを正しい位置へ置くための冶具もはいっています。まずはディスプレイ面の汚れをふき取り、冶具へ装着。そしてディスプレイ面に硬化剤を均一に垂らしていきます。

 あとはガラスを片側から載せていき、気泡の入らぬように冶具を持って上下左右に傾けるように動かしてガラスを密着させていきます。最後に紫外線を当てます。なおパッケージには小型の紫外線照射機も入っていますが、ブースではプロ仕様の大型のものを使っていました。

冶具に端末を載せて硬化剤を塗っていく
紫外線を当てて硬化させる。なお紫外線は2回あてる

 貼り終わった後に指紋センサーに触れてみましたが、保護ガラスを貼る前とほとんど同じ感覚で画面にタッチすることでロック解除できました。これだけの感度が出るなら全く問題ありません。仮にGalaxy S10シリーズが日本で発売になったときも、ドコモなどからこのDOOM GLASSが出てくるでしょうから安心して保護ガラスを買うことができるでしょう。価格は若干効果ですが、きちんと動作するのならば購入する価値は十分ありそうです。

画面に指先をタッチ
保護ガラスがない時とほとんど変わらぬ感度で指紋を認証できた