本日の一品

ケーブルの整理整頓が楽しくなるオシャレな“ケーブルタイ”

従来のケーブルタイ(結束バンド)に代わる女性にも人気の出そうな商品が発売された

 読者諸兄は“ケーブルタイ”と呼ばれている整理整頓用の道具はご存知だろうか? 昔なら床下を這うコンピューター関係のケーブルや自宅の床を這うネットワークケーブルなどが無造作にバラバラになっているのをまとめるための“結束バンド”と呼ばれていたものだ。

 家庭内ではほぼ無縁で、コンピュータ業界において大きな需要のあった結束バンドも、今や全世帯・全国民ネットワーク時代となり、家庭内での需要も微増傾向だ。

 一般的なユーザーにとって最も親しみのあるのは、同じ結束バンドでもスマホ充電用のUSBケーブルの再利用可能な結束バンドのほうかもしれない。しかし、実は結束バンドは、小さなSOHOや家庭内での有線ネットワーク機器の拡大により、オシャレなケーブルタイよりいち早くダイソーなどの100均ストアには登場していた。

すでにUSBケーブルを結束する再利用可能なケーブルタイは多くの人々の認知するところとなった

 筆者宅でも、ダイソーの繰り返し使えるというふれ込みの「Repeat Cable Tie」はすでに何種類か使っている。多くの場合、結束バンドを再利用するために、絞り切ってロックしたバンドを再度緩めて引き抜くために、従来のバンド上の凹凸の出っ張りから固定用のツメを引き離すためのフックが長く飛び出している商品が多い。

一般的な結束バンド(左)と再利用可能な結束バンド(右)
説明書きを見る限り簡単そうだが……それほど再利用への道は甘くはない
ロック部分の内側のツメが長いのが再利用可能なケーブルタイだ

 しかし、実際に再利用するには爪先で小さなフックを抑えながら、同時にバンドをスムースに引き抜く作業が必要で、なかなか細かな両手作業で、少し不器用な人や、特に爪を伸ばしている女性にはほぼ不可能な作業のように思えてしまう。

 まして、見栄え優先でバンドの余剰を短くカットしてしまっていたら、とても再利用は不可能だ。言ってみれば「Repeat Cable Tie」には技と運が必要なアイテムなのだ。

再利用可能をしやすくするためには余剰のバンドはカットしないのが一般的だ
このようにカットしてしまうとまず再利用は不可能となる

 そんな時代にフォーカスした実務一点張りの結束バンドではない、美的観点からのオシャレなケーブルタイ(結束バンド)が登場してきた。商品はそのものズバリ「おしゃれケーブルタイ」だ。

 しかし、この商品、ダイソーの「Repeat Cable Tie」が曲がりなりにも実現しようとしている“Repeat”機能の無い使い捨ての従来通りのケーブルタイだ。ただし“おしゃれ”という冠をかぶっているように、ケーブルタイの形状が従来の味気の無い結束バンドスタイルではない。

今のところは再利用出来ないが、そんなことより優先度の高い“おしゃれ”機能を取り込んだ「おしゃれケーブルタイ」
カラフルで愛らしくてオシャレ。“結束バンド”という言葉が全く似合わない

 筆者の購入したのは、銀杏の葉の形をしたイエローとグリーンの2種類だが、他にもハート型や羽毛型などの色違いを含めると数種類以上あるようだ。機能的には従来の再利用不可能な結束バンドとほぼ同じだが、おしゃれケーブルタイの違いは、その末端部分に付けられた銀杏やハート、羽毛などのアクセントだ。

結束のロック部分はほとんど従来製品と同じ形状だ。その上にマスコット的な銀杏の葉がアクセントとして作られている

 再利用不可能なのと、価格的に1本が50円前後するということから、家庭内での使用は余剰の電源ケーブルの結束やLANケーブルの結束整理など、見栄え上の整理整頓をおしゃれにやって、本来なら見せたくないところを見てもらいたいところに変えてしまう“出来栄え点”高揚の小物アイテムだ。

めったにほどくことのない電源コードの余剰部分をまとめるとかに使うのが一般的

 使い方はごく普通の結束バンドと同様。対象物をおしゃれケーブルタイで縛って、必要があれば余剰部分をハサミで切り取る。今のところ、再利用することが叶わないアイテムなので、結束したケーブルを再度引き伸ばしたい時には、両手で銀杏の葉の左右を持って、葉の中央に縦に彫り込まれた溝を中心にして左右に引き裂く。そうすれば、アッという間に結束バンドと同じ四角いロック部分が切り離され、結束機能の効果がなくなるしくみだ。

筆者はあえてスマホ充電用のUSBケーブルなどの取りまとめに使ってみた
もちろん再利用はできないので、思い切って余剰バンドも切ってスッキリ
出張先や旅先で思い切って銀杏の葉を両手で引き裂いてケーブルを使う
引き裂いた銀杏の葉に繋がるロック部分を見ればハサミ無しでほどく仕組みがよくわかる

 おしゃれケーブルタイの余剰バンド部分を切るにはハサミが必要だが、結束機能を終了させるときには、左右の手の指先で事が足るハサミいらずも特徴のようだ。筆者の武骨なパソコン部屋では、なかなかこのオシャレな結束バンドを活かせる不変的な環境がなさそうだ。

 今のところ筆者は、国内外の出張の際に持参するUSBケーブルをおしゃれケーブルタイで固定して持って行っている。そして現地で使う時には惜しげもなく、おしゃれケーブルタイを引きちぎっているが、考え方によっては贅沢でも無駄使いでもないかもしれない。

 再利用可能な“おしゃれケーブルタイ”の登場も時間の問題のような気がするが、さて読者諸兄は、この“おしゃれケーブルタイ”をどういう使い方でプレゼンテーションするだろうか!?

製品名価格購入場所
おしゃれケーブルタイ540円浜田電気(秋葉原)