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ソフトバンク、モバイルIPネットワークでセグメントルーティングIPv6を導入

 ソフトバンクは、モバイルIPネットワークにおいて新技術「SRv6(セグメントルーティングIPv6)」を導入した。すでに商用ネットワークでの全国規模での本格的な運用を開始している。

 セグメントルーティングIPv6はネットワークにおける中心技術のひとつで、これまでのIPv4における技術と比較して、信頼性や柔軟性が向上し、高速応答性を備え、拡張性も高くなっている。ソフトバンクでは、2018年1月よりコアネットワークにセグメントルーティングを導入している。

SRv6構成イメージ図

 従来のパケット転送技術では、パケットの目的地を示す「ラベル」とパケットの通信経路を示す「パス情報」をすべてのルーターに配布して、中継するルーターはラベルを見てパス情報に基づいて転送することを繰り返して目的地までパケットを送っていたため、ネットワークの構成が変わるたびにパス情報の更新が必要となり、設計の複雑化や拡張性の低さ、管理コストの増加がデメリットとなっていた。

 セグメントルーティングでは、パス情報の配布が不要となり、ラベルに応じて最適な経路を選択しながら伝送していくため、従来の技術と比較してよりシンプルなネットワーク構成でパケットの転送を行うことが可能になり、設備投資や運用費の削減も可能になる。

 セグメントルーティングにIPv6を用いることで、IPv6の広大な128bitアドレス空間を活用することが可能となり、巨大なネットワークをシンプルで拡張性の高い構成で実現させることができるようになる。

 ソフトバンクは、セグメントルーティングIPv6をはじめとした最新技術の導入により、5GやIoTの時代に向けてネットワークのさらなる効率・高機能化を図り、今後増大するトラフィックに対応する信頼性の高いモバイルネットワークの実現を目指していくとしている。