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IIJ、eSIMプラン(β)の制限事項を公開

 IIJは、個人向けのeSIMサービス「IIJmio モバイルサービス ライトスタートプラン(eSIMベータ版)」について、これまでに判明している制限事項や不具合を公開した。

 一般的なスマートフォンやデータ通信端末では、プラスチックのSIMカードを装着する。そうしたSIMカードは、契約者の情報が書き込まれた指先サイズのICカードだが、eSIMは同等の機能を備えつつ、スマートフォンに組み込まれており、プラスチックよりも手軽に通信サービスを契約できる。

ASUSのTransBook Miniでは利用不可

 IIJが公開した情報によれば、たとえばASUSの「TransBook Mini T103HAF-LTE/T103HAF-GR079LTE」については、eSIMの情報(eUICCプロファイル)を正常に読み込むことができないという。

 もし読み込むと、ソフトウェアが破損して修理が必要になることがある。メーカーからの対策が提供されるまで利用を控えるよう呼び掛けている。

QRコードは一度だけ

 仕様上の制限として、eUICCプロファイルのダウンロード用QRコードは、契約作業を利用する予定のスマートフォンではなくパソコンなど別のデバイスで進めるようアドバイス。

 そのQRコードは一度だけ利用できる形。再ダウンロードするには再発行手数料2000円が別途かかるため、eUICCプロファイルを削除する際に注意するよう案内されている。

iPhoneでの利用

 iPhoneやiPadで利用する際、3キャリアのSIMロックがかかっているデバイスでは、事前にSIMロックを解除する必要がある。アップルストアで販売されているSIMロックフリー版であればそのまま利用できる。

 eSIMにはAPNの自動選択機能が用意されているものの、うまく動作しない場合は手動でAPNを設定する。iPhoneでテザリングを利用したい場合は、手動でのAPN設定が必要になる。

 またiPhoneのSIMカードスロットにキャリアのSIMカード、そしてeSIMではIIJのサービスという組み合わせを利用する場合も、IIJmioのeSIMはAPNを手動で設定する。他のMVNOのSIMカードとeSIMの組み合わせは十分なテストができていないとのことだが、うまくいく可能性がある手法も案内されている。

Androidでの利用

 Androidでの利用については、国内版のPixel 3シリーズはeSIMが搭載されていないため、利用できない。「Gemini PDA」という製品の後期モデルはeSIMチップが搭載れているとのことだが、IIJmioのeSIMを利用する場合はOSを最新版にする必要がある。ただし、OSをアップデートすると、ドコモ回線では通信が不安になる情報もあるとのことで、IIJでは「慎重に判断を」としている。