てっぱんアプリ!

バックアップ機能で機種変がラクに。2段階認証用アプリ「Microsoft Authenticator」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: Microsoft Authenticator
開発者: Microsoft Corporation
価格: 無料
対応OS: iOS 10.0 以降、Android OS
カテゴリ: 仕事
ダウンロード:  iOS Android

 ビジネスでもネット上のサービスを使うことが当たり前になり、2段階認証などのセキュリティ機能でアカウントを守ることの重要性が増してきている。2段階認証のためのツールはGoogleなども提供しているが、将来的な機種変更も見据えるなら、その際の手間を大幅に減らせる「Microsoft Authenticator」がおすすめだ。

高いセキュリティを実現する2段階認証のための「Microsoft Authenticator」

大事なSNSやクラウドサービスで使いたい2段階認証

 「Microsoft Authenticator」は、2段階認証のための一時的なコード(ワンタイムパスワード)を発行するためのアプリ。2段階認証に対応するSNSやクラウドサービス、アプリなどと一緒に利用するもので、各サービスごとに決められた手順であらかじめ2段階認証の設定を行ない、本アプリでアカウント資格情報を登録すると、定期的に変化する数字のコードを表示する。各サービスでIDやパスワードとともに、ここで表示されたワンタイムパスワードを入力すれば、ログインなどができるようになる。

 こういったタイプの2段階認証を採用しているサービスでは、利用するのにID、パスワード、その時点でしか有効でないワンタイムパスワードの3種類が必要になるため、不正ログイン防止の有効な手段となりうる。ただし、各サービスごとに事前の設定が必要になるなど準備の手間も少なくない。2段階認証を用いるサービスのアカウントが増えるほど、新機種に移行する際の手間が増えるという課題もあった。

Dropboxでの2段階認証の設定画面。アプリからQRコードを撮影して資格情報を登録する
2段階認証を設定すると、ログイン画面ではID、パスワードの他にアプリが生成するワンタイムパスワードを求められる

資格情報のバックアップ機能で端末故障時、移行時も安心

 本アプリでは、最近になってそうしたアカウント資格情報のクラウドへのバックアップと復元が可能になった。これにより、一度設定したアカウント資格情報は随時クラウドに保存され、端末が故障してワンタイムパスワードが見られなくなったりしても、他の機種で簡単に設定を復元できるようになった。もちろん、旧機種から新機種へ移行する際の手間も減らすことができる。

 バックアップ機能を有効にするには、設定画面でその機能を有効にするだけ。利用にはMicrosoftアカウントが必要で、iOSの場合はさらにiCloudアカウントも設定しておく必要がある。一度バックアップしていれば、別の端末で新たに本アプリをインストールしたときに、同じMicrosoftアカウントを使うだけで資格情報を復元可能だ。Androidスマートフォン間、もしくはiOS端末間の移行が可能で、AndroidとiOS間の移行はできない点だけ注意したい。

利用にはMicrosoftアカウントが必要
Androidでは設定画面で「クラウドのバックアップ」をオンにするだけ
バックアップ処理はすぐに完了する
iOSではiCloudにバックアップする。そのためAndroidスマートフォンとiOS端末間の移行には残念ながら使えない