みんなのケータイ

毎年アップル製品をたくさん購入する筆者は「返品」でアップルのサポートの手厚さを実感する

【iPhone 11 Pro Max】

 今年もiPhoneを全モデル(11/11 Pro/11 Pro Max)買った。Apple Watch Series 5も買った。あとついでに新型iPadも買っている。仕事なので仕方がない。

今年も買ったiPhone×3モデル(このうち1つは返品して買い直している)

 しかし購入したApple Watch Series 5、どうにも初期不良があったようだった。バッテリーが1日も持たず、昼前に満充電でも、夕方くらいに気がつくと、とくに警告もなくシャットダウンしている。これまで初代からずっとApple Watchを使い続けているが、こんなことは初めてだ。

 これでは使い物にならないので、アップルストアでのサポートプログラム「Genius Bar」を利用することにした。Genius Barは予約さえすれば待ち時間はほぼなしに利用できる店頭サポートサービスだ。質の高いスタッフが親切丁寧かつ柔軟に対応してくれる。もちろんできること、できないことはあるが、利用するこちら側がそれをちゃんと理解していれば、かなり「使える」サービスである。

 今回のGenius Barでは、店頭スタッフだけが使える診断ツール(iPadアプリだった)で問題のApple Watchから各種ログを読み取ってもらったところ、バッテリー残量が70%くらいまでしか減らず、そこから一気にシャットダウンしていることがわかった。そういえば残量表示で70%未満を見たことがない。おそらく内蔵バッテリーが異常個体だったのだろう。

 さて、ここで問題となるのは「どうするか」だ。

 普通なら修理に出す。おそらく初期不良なので、ここで修理に出せば無償で直してもらえるだろう。しかし実はその保証はない。これがアップルストアでは「できないこと」なのだ。

 初期不良かどうかの判断はアップルストアではなく、どこかにある修理センターで行われる。そこで「初期不良ではない」と判断されれば、修理されずに送り返されてくるか、有償修理になってしまう可能性がある。状況的に無償修理にならない可能性は限りなく低いと思うのだが、「確実に無償で直してもらえる」という保証がないのである。

 しかも時間がかかる。Apple Watchの修理は預かりとなり、2週間くらいかかるという。たとえ無償で直してもらえても、その間、Apple Watch Series 5は使えないのはちょっと残念だ。

Apple Watch Series 5。Series 4との違いは常時表示くらいだが、常時表示も慣れるとけっこう便利

 そこでもう一つの選択肢を思い出した。「返品」だ。アップル製品の返品・返金はかなりアメリカンな仕様。細かい条件はWebサイトなどで確認して欲しいが、よほどのことがない限り、受け取りから14日以内であれば気軽に返品できる。

 実は筆者、毎年アップル製品をたくさん購入しているが、返品もけっこうやっている。

 たとえば今春の「iPad mini」は、オンライン予約購入したものについて、「配送が発売日から数日後になったのだけど、発売日にアップルストアに行ったら在庫があったので、配送中のヤツはキャンセルでお願い」という変則的な返品をした。配送センターで止まったのだが、サポートセンターの人には「配送されたら受け取り拒否してください」と言われた。なるほど、それで良いのか。

 今秋のiPhone 11シリーズも、最初はiPhone 11をメイン端末として想定し、「iPhone 11」だけ128GB、「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」は64GBモデルをオンライン予約していた。しかし発売日に「iPhone 11 Proをメインにしたいな」と気が変わった。

 そこで「iPhone 11 Pro」の256GBモデルを追加購入。そして先に購入した「iPhone 11 Pro」の64GBモデルは開封もせずにアップルストアで返品した。256GBモデルの店頭在庫があってホントに良かった。

 今回の「Apple Watch Series 5」は、発売日の9月20日に購入しているが、上記のGenius Barに訪れたのが10月3日、ちょうど購入から14日目で、返品の最終期限日だった。

 応対してくれたスタッフは、「こうした事情であれば、修理が終わるまで返品期限を延長できるかも知れない」と言ってくれたが、そのオファーをあえて断わり、おそらく初期不良と思われる「Apple Watch Series 5」は修理ではなく返品とすることにした。

 アップルストアでの返品は簡単で、購入時のパッケージと同梱品を全部揃えて持って行くだけ。Genius Barなどの予約は不要で、店頭で同梱品の欠品や損傷がないと確認されれば、すぐに返品手続きが終了する。返金は購入時の支払い方法にのっとるので、クレジットカードで払っていれば、クレジットカードで返金処理がされる

ついに買えたNIKEモデル。といってもNIKE文字盤は使っていないし、実はあまり意味がない

 そしてGenius Barを訪れた次の日(10月4日)は、Apple Watch Series 5のNikeモデルの発売日だった。筆者はレビューする仕事などもあるため、新製品はなるべく発売日に購入する必要がある。そのため、発売が少し遅い派生モデルはほとんど手にしたためしがなかったのだが、今回は返品のおかげでNikeモデルを買い直すことができた。ここはちょっと嬉しい誤算。

 一方、微妙に損をしていることにも気がついた。最初にApple Watch Series 5を購入したのは9月20日、消費税が8%のときで、返金額の消費税も8%だ。しかしNikeモデルを買い直した10月4日だと消費税は10%。本体価格が同じでも、当初の出費より消費税2%%分が増えていたのだった。

 とはいえ、アップルのサポートの手厚さにはいつも助けられていて感謝している。迷惑をおかけしていれば本当に申し訳ないと思いつつも、この手軽な返品制度にまたしても助けられてしまった。おそらくこの後も助けられていくことだろう。