サムスン電子の折りたたみスマートフォン「Galaxy Fold」が10月25日に発売された。閉じた状態は4.6型のディスプレイが表示され、開くと7.3型のワイドなディスプレイを利用できるのが最大の特徴。国内ではauの独占販売となり、24万円(税込み)という桁違いの価格も話題を集めている。
このGalaxy Foldを、約4日と短期間ながら試用する機会を得たので、実際の使用感をお伝えしたい。なお、試用した端末は試作機のため、実際のモデルと仕様が異なる場合がある。
Galaxy Foldについて個人的に気になっていたのが、「開いたときにディスプレイの折り目が目立つのか」という点。結論から言うと、折り目はしっかりと視認できる。目立つかどうかは見る角度や表示内容によるが、斜めから、白系統やそれに近い色の内容だと確実に目立つ。
正面から、黒系統やそれに近い色の内容だとそれほど目立たない。ただし黒系統の表示でも、中心部に光が当たると折り目が目立つ。ディスプレイの中央部に触れるとわずかなへこみがあり、物理的にも完全にフラットにはなっていない。とはいえ違和感を覚えるほどではなく、各種操作に支障を来すことももちろんない。
ディスプレイが自動で開く機構(ワンプッシュオープンボタンなど)はなく、両手でしっかりと開き切る必要がある。開いた状態から折り曲げても、ディスプレイが自然と閉じる機構でもなく、ある程度力を込めてたたむ必要がある。開くと「カチッ」、閉めると「パタン」という音が心地よく鳴る。
このあたりは、折りたたみケータイをほうふつとさせ、意味もなく開閉を繰り返したくなる。ただしGalaxy Foldは無限に開閉できるわけではない。サムスン電子によると、Galaxy Foldは20万回の開閉試験をクリアしており、5年間の利用を想定した場合、1日100回の開閉に耐えられるという。
ちなみに、アウトカメラ側を下向きにして置けば、150度くらい開いたまま固定することも、不可能ではない。ただし安定性が悪く、推奨される使い方ではなさそう。ディスプレイの下半分にQWERTYキーボードを表示させて文字を打つこともできるが、やはり安定性は悪い。この状態で固定して、ディスプレイの半分に動画を表示させる、といったこともできず、本体を立てかけての動画視聴には向かない(スタンド付きのケースが欲しい)。
「M Z-01K」や「LG G8X ThinQ」といった2画面スマホなら、途中まで開いた状態で立てかけて、一方の画面で動画を視聴することもできる。スタンド機能を活用した動画視聴は、2画面スマホの方が向いていると感じた。
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