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迷いに迷って「Galaxy Fold」を購入、折りたたみスマホへの期待

 2019-2020年の秋冬モデル、迷いに迷ってサムスン電子「Galaxy Fold」を購入した。

 取材で目にはしていたが、触る機会が特になく、最初にしっかり「開いたり閉じたり」したのは、出張で出かけたアメリカ・ニューヨークの家電量販店だった。アメリカでも発売して1週間ぐらいのタイミング。店員さんに「在庫あります?」と聞いたところ「ないよ。でももしかしたら、今週、在庫が入ってくるかも」とのことだった。

Galaxy Fold

 ニューヨークの滞在は3日間ほどしかなく、その日から毎日、家電量販店のWebサイトで在庫をチェックするも、入荷するのはAT&T版ばかりで、結局、SIMフリー版が入荷することはなかった。

 帰国して10日ほどして、日本ではauが独占的にGalaxy Foldを扱うということで、予約開始日の朝一に取り扱いのある家電量販店に並び、予約。10月25日の発売日も朝一で購入した。店員さんによれば「予約は結構、入っているが、今日、入荷したのは2台だけだった」とのこと。朝一で予約して良かったようだ。

 確かにすでに発売している韓国、アメリカでも発売日に数千台単位で売り切れ、いまだに在庫薄が解消されていないと聞く。サムスン関係者によれば月産1万台程度しか作れないようで、販売国で取り合いになっているようだ。

 ところで、なぜ24万円もするGalaxy Foldを購入したのか。理由としては「折りたたみって本当に便利なのかな」と実際の生活で試してみたかったというのが大きい。今年のスマホ業界における技術トレンドとして「折りたたみ」が脚光を浴びている。このGalaxy Foldもそうだし、ファーウェイもMate Xを出している。

 いまのところ、メーカーによる「うちは折りたたみスマホを出せる技術を持っているぜ」というプライドを誇示した自己満足なんじゃないかという気もしている。確かに技術はすごいけど、そこに「ユーザーのニーズはあるのか」という根本的な疑問があるのだ。

 今後、折りたたみスマホが主流になっていくのか、それとも一過性のブームで終わるかは、ユーザーとして使ってみないとわからない。確かに、折りたたむと細長くなるので、携帯性には優れる。開けば大画面なので、YouTubeやDAZNといった動画の視聴やdマガジン、日経電子版アプリなどの閲覧はかなり快適だ。

 「スマホの携帯性とダブレットの大画面のいいところどり」というのは納得できる。個人的には、Galaxy Foldを「動画撮影&編集端末」として活用しようと目論んでいた。折りたたむとコンパクトなので、記者会見後に社長を囲んで話を聴きながら撮影するのは最適だと考えた。時に囲み取材は20分を超えることがあるので、スマホよりも持ちやすいデバイスを求めていたのだった。

 さらに開けば大画面ということで、ささっと編集してYouTubeにアップロードできれば最高だなと考えていた。ただ、いまのところ、Androidでいい動画編集アプリにお目にかかれていない。使いたい動画編集アプリがあっても「Galaxy Foldは非対応」だったりするのだ。

 どうも、Androidは動画撮影関連で弱いところがあり、結局、iPhoneで撮影する方がストレスを感じないという結果になってしまうことが多い気がする。せっかくAndroidで「折りたたみ」という新しいトレンドができようとしているのだから、対応アプリが充実するような取り組みをグーグルも積極的に展開していく必要があるように思う。