Samsung ElectronicsのGalaxy Aシリーズは、フラグシップモデルのGalaxy S、Galaxy Noteとは全く別の新しいラインとして2019年に全モデルが一新されました。日本にも「Galaxy A20」「Galaxy A30」などがコスパ重視モデルとして投入されますが、上位モデルはカメラ性能を高めたカメラフォンとして海外で販売されています。
そのGalaxy Aシリーズの最上位モデルとして「Galaxy A90 5G」が海外で発売されました。名前に「5G」と付くように、Galaxy A90 5Gは5Gに対応したスマートフォン。韓国を皮切りに、中国などで販売が始まっています。プロセッサはSnapdragon 855、メモリ6GBまたは8GBとかなりのハイスペック。ディスプレイは6.7型、1800×2400ピクセル(20:9)と大型です。
本体サイズは76.4(幅)×164.8(高さ)×8.4(奥行き)mm、重量206g。水滴型のノッチを採用したディスプレイが目立ちます。デザインは可もなく不可もなくというところで、可動式かつ回転式カメラを備えた「Galaxy A80」と比べるとかなりおとなしい印象です。指紋認証センサーはディスプレイ埋め込み型です。Galaxy S10 5GやGalaxy Note10+ 5Gが「多機能な5Gスマートフォン」なら、Galaxy A90はスペックの高い5Gベーシックモデルという位置付けでしょう。
ところが背面側は左右を非対称に、そして上下は真ん中で分割した4つのパターンを組み合わせたデザインになっています。グラデーションをかけた最近のスマートフォンのデザインにはない、独特な仕上げ。いずれもベースは黒ですが多層フィルム処理による表面仕上げが変えられており、一番光沢が感じられる面はGalaxy Note10+のオーラグローのように、表層が虹のようにさまざまな色を発します。
カメラは4800万画素のワイドレンズに800万画素のウルトラワイド、500万画素の深度測定用を組み合わせたトリプル仕上げ。カメラ周りにレンズスペックなどの記載はなくすっきりしています。
望遠レンズはないものの、ボケを効かせたSNS映えする写真撮影はお手の物。インカメラが3200万画素と高画質なのも特徴。セルフィー機能を強化した中国メーカーのスマートフォンとも互角の性能を有します。このカメラスペックなら、ここ数年劣勢が続く中国市場でも十分存在感を示すことができそうです。
価格は韓国で89万9800ウォン(約8万4500円)と10万円を切る価格。中国では4499元、約6万9000円で他社のミッドハイレンジ5Gスマートフォンと競争できる価格に設定されています。日本では2020年から5Gサービスが本格化しますが、10万円以下のエントリー5G機としてGalaxy A90 5Gの発売も期待したいものです。
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