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年頭所感2020:NTTドコモ吉澤社長

年頭にあたって

株式会社NTTドコモ
代表取締役社長
吉澤 和弘

NTTドコモ 代表取締役社長 吉澤和弘氏(2019年7月撮影)

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年2019年は、「2020年代の更なる成長に向けた変革の年」として、外部環境の大きな変化に対応して様々な取り組みを実行しました。

 6月には、競争環境の変化に先んじて「ギガホ・ギガライト」や「スマホおかえしプログラム」を導入しました。さらに消費増税を機とした社会のキャッシュレス化に合わせて「dカード」「d払い」の拡大にも力を入れました。9月には5Gプレサービスを開始し、ラグビーワールドカップの盛り上がりに貢献するとともに、今年春の商用開始を前に実質的なスタートを切りました。

 また、昨年も各地で水害などの自然災害が発生し、ネットワークやドコモショップにも大きな被害がありましたが、復旧に向けて全力で取り組みました。

 2019年度の業績については厳しい計画を立てている中ではありますが、年間業績予想に対して順調に進捗しています。

 さて、いよいよ2020年が始まります。「2020年代」という新たな時代の幕開けでもあり、夏には東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される記念すべき年であります。ドコモにとっても「5G商用サービススタート」という大きな節目であると同時に、中期的な利益回復に向けたチャレンジの年になります。

 私は、この2020年を「新時代の成長に向けたスタートの年」として位置付けています。まさに、新時代の持続的成長を確かなものとするスタートの年として、大きく2つの方向性で各種施策を確実に実行していきます。すなわち、(1)「お客さまにさらなる価値をお届けする」、(2)「5Gなどを起点に社会の成長を加速する」、の2つです。

 1つ目、「お客さまにさらなる価値をお届けする」について。
魅力あるサービスとの連携などで「ギガホ・ギガライト」をさらに磨き上げるとともに、デジタルマーケティングを活用したお客さま接点の進化により、提供価値の向上を図ります。

 3Gフィーチャーフォンをご利用いただいているお客さまには、スマホ教室や端末設定サービスなどを通じて、生活をより便利で快適にする5G・4Gスマートフォンを安心してご利用いただけるようサポートしていきます。

 また、dポイントやdカード、d払いなどと組み合わせて、会員の皆さまがより「おトク・便利」に、そして「継続的」にドコモのサービスをご利用いただけるよう環境を構築していきます。

 2つ目、「5Gなどを起点に社会の成長を加速する」について。

 5Gが本格的にスタートする年として、3,000を超えるパートナーとの「協創」で社会の成長を加速していきます。個人のお客さまには映像系を中心としたサービスを拡充していきます。法人のお客さまには事業や社会の課題解決につながるソリューションを、実際のビジネスとして提供していきます。

 また、マーケティングソリューションの分野では、昨年発表した「パーソナルデータ憲章」に基づき、プライバシーを大切にしたデータ活用により、マーケティング支援やパートナーとの共同ビジネスを推進していきます。

 さて、東京2020オリンピック聖火リレーのスタートまで約80日、東京2020オリンピックの開会式まで約200日となりました。この世界的なビッグイベントに際して、「安心・安全で快適な通信サービスを提供する」という通信事業者の使命をしっかり果たし、大会運営に貢献していきます。

 私は、ドコモグループを「お客様サービス向上」と「企業の持続的発展」の両面を実現できる「強い会社」、パートナーから様々なアイデアを取り入れ、イノベーションを生み出せる「オープンな会社」、社員一人ひとりが、生き生きと、そして成長を実感できる「楽しい会社」にしたいと言い続けています。新年にあたりあらためてこの決意を申し上げるとともに、全社一丸となって新時代の成長に向けた「いいスタート」を切るべく取り組んでいきます。

 2020年が、皆さんにとって、素晴らしい1年となりますよう祈念して年頭の挨拶といたします。