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Wi-Fiに6GHz帯が追加、新規格「Wi-Fi 6E」をWi-Fi Allianceが発表

 Wi-Fi Allianceは、「Wi-Fi 6」(IEEE 802.11ax)に6GHzの周波数帯を新たに拡張する新規格「Wi-Fi 6E」を発表した。

 Wi-Fi 6は、これまでにもWi-Fiに用いられている2.4GHz帯と5GHz帯を用いる規格。Wi-Fi 6Eでは、これに6GHz帯(5935~7125MHz)への対応が追加される。

 この6GHz帯への拡張により、80MHz幅接続時で14本(160MHz幅接続時では7本)のチャネルが追加される。Wi-Fi Allianceでは、これによりVR/ARなどへの活用が期待される、としている。

IEEE 802.11 TGax Draft D4.0において追加された6GHzチャネルの配置。出典は「次世代高効率無線LAN規格 IEEE 802.11axに関する国内外の動向」(PDF)

 Wi-Fi Allianceによれば、Wi-Fi 6Eは各国規制当局の承認が得られ次第、対応製品が発表予定とのこと。すでにBroadcomやCisco、Intel、Linksys、NXP Semiconductors、ON Semiconductor、Qualcomm TechnologyなどがWi-Fi 6Eへの賛同を表明している。

 米国FCCチェアマンのAjit Pai氏は2019年9月、6GHz帯をWi-Fiで活用できるよう、免許不要で利用可能とする検討を始めていることを明らかにしていた。また、欧州ETSIでも検討が進められているという。

 なお、Intelでは、2019年3月に開催されたMWC(Mobile World Congress)において、6~7GHz帯を用いたWi-Fi 6の世界初のデモ展示を行っていた。

 国内では、5935~7125MHzの電波帯域は、「電通業務(固定)」(5935~6425MHz)、「放送事業(固定・移動)」(6425~6570MHz)、「公共・一般業務・放送事業(固定)」(6570~6870MHz)、「放送事業(固定・移動)」(6870~7125MHz)にそれぞれ運用されている。

出典は「我が国の電波の使用状況」(総務省、PDF)