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NEC、イベント会場などで5Gモバイルネットワークを迅速に構築できるコンパクトな5Gコアシステムを開発

 NECは、イベント会場などの期間限定でネットワークが必要となる場面で、5Gモバイルネットワークを迅速に構築できる1BOX型のユーザデータ処理装置(以下、1BOX-UPF)を開発した。

配置イメージ

 1BOX-UPFは、従来の19インチラックマウントサーバ型の装置に比べて、半分以下の小型化を実現したコンパクトなBOXタイプのハードウェア。実績のあるvEPCユーザデータ処理(U-Plane)を継承した5GC U-Planeを搭載し、3GPP標準のCUPS(Control and User Plane Separation)仕様に対応する。

 5Gコアネットワークは標準化が進められており、特徴のひとつにコアネットワークにおけるノード構成の変更が挙げられる。CUPSはU-Plane機能(UPF)とC-Plane(制御信号)機能群の分離コンセプトを表す。

 クラウドや遠方に配備されたC-Plane機能群と連携できるため、必要なロケーションには1BOX-UPFのみを設置し、ケーブル結線や電源投入などの簡単な設置操作だけで専用ネットワークの構築を行える。

 さらに、企業ユーザーのアプリケーションもあわせて搭載可能。FPGAなどの拡張ハードウェアアクセラレーション機構を追加して、処理のさらなる高速化にも対応する。

 ユーザーデータを1BOX-UPFに隣接するアプリケーションサーバー、あるいは1BOX-UPFにあわせて搭載するアプリケーションに転送する機能も備え、安定・高品質の5G通信環境を構築できる。

 また、3GPP標準のFRER(Frame Replication and Elimination for Reliability)機能を搭載することで、ユーザーデータの複製転送による高信頼伝送を実現するとしている。

 なお、NECは1月23日・24日に開催される「DOCOMO Open House 2020」に、XRエンターテインメント有限責任事業組合(中京テレビ放送、CTV MID ENJIN、アイデアクラウド)の協力のもと、5GCと1BOX-UPFを使用した、スタジアムやイベント会場での高信頼映像配信ソリューションを出展する。