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【今日は何の日?】Galaxy S6/S6 edge対応の「Gear VR」が発売された日

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

「Gear VR Innovator Edition for S6」が店頭で発売(2015年)

「Gear VR Innovator Edition for S6(SM-R321)」

 5年前(2015年)の今日、サムスンはヘッドマウンドディスプレイ「Gear VR Innovator Edition for S6(SM-R321)」をかつて存在していたブランドショップ「Galaxy SHOP」で発売しました。

 「Gear VR」はサムスンとOculus VR(現Facebook Technologies)が2014年より共同で開発していた、Galaxyシリーズのスマートフォンと組み合わせて使うヘッドマウントディスプレイです。

 同製品は「Innovator Edition」という開発者向けのモデルで、Gear VRとしては2代目にあたるモデルです。オンラインではすでに発売していたものでしたが、実店舗でもGear VRの取り扱いを開始したことで、多くのユーザーにVRコンテンツを触れられる機会が訪れたといえるでしょう。

 2016年には初のコンシューマー向けモデルとして、「Galaxy S7 edge」に対応した「Gear VR Consumer Version(SM-R322)」が1万4900円という手ごろな価格で登場し、翌2017年には「Galaxy Gear VR(SM-R323)」が登場しました。いずれもGalaxyスマートフォンの購入キャンペーンとして配られていたので、これらのモデルを触ったことがあるGalaxyユーザーも多いのではないでしょうか。

「Gear VR Consumer Version(SM-R322)」
「Galaxy Gear VR(SM-R323)」

 しかし、2017年の「Gear VR with Controller(SM-R325)」以降、新モデルは登場せず、その後「Galaxy Note10」がGear VRに対応しないことも明らかになりました。Gear VRの存続が危ぶまれるなか、FacebookはGear VR向けアプリの開発サポートの終了を発表し、Gear VRはひっそりと終息に向かっていくこととなりました。

コントローラーが付属した「Gear VR with Controller(SM-R325)」

 スマートフォンだけでVRコンテンツを手軽に楽しめる仕組みは確かに魅力的なものでしたが、バッテリーの寿命やパフォーマンス面で時代に遅れをとってしまい、コードレスで手軽に利用できる一体型のVRゴーグルの普及も、Gear VR衰退の後押しとなりました。

 VRが普及するまでの黎明期を支えたデバイスとして、Gear VRの存在は間違いなく大きいものだったのではないでしょうか。