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クアルコムがWi-Fi 6Eをサポートする「Networking Pro」シリーズと「FastConnect」シリーズを発表

 クアルコムは、Wi-Fi 6Eをサポートするネットワーク機器向けプラットフォーム「Networking Pro」シリーズとWi-Fi 6E・Bluetooth 5.2をサポートするモバイル端末向け「FastConnect 6900」「FastConnect6700」を発表した。

 Wi-Fi 6Eは、Wi-Fiの新しい規格。最大通信速度9.6GbpsをサポートするIEEE 802.11axの規格に加えて、従来使用していなかった6GHz帯のバンドを利用する。現在日本では6GHz帯をライセンス不要のWi-Fiに開放していないが、世界的に開放が見込まれている。

 クアルコムでは、2月にWi-Fi 6Eのデモンストレーションを実施しており、この際使用された機器が製品化した形だ。

アクセスポイント向け、Networking Proシリーズ

 Networking ProシリーズはWi-Fiアクセスポイントなどのネットワーク機器向けプラットフォーム。IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/nをサポートし、2.4GHz、5GHz、6GHzのバンドをサポート。最大2000人のクライアント同時接続を管理できるという。

 最上位機種となる「Qualcomm Networking Pro 1610」は、最大16ストリームのWi-Fi 6E接続をサポート。2.2 GHzクアッドコアA53プロセッサーを搭載し、最大10.8 Gbpsのスピードで提供する。

 同プラットフォームは、製品メーカー各社に出荷中で、同プラットフォーム搭載の商用製品は、今年中の発売を見込んでいる。

モバイル端末向けFastConnect 6900・6700

 FastConnect 6900は、スマートフォンなどのモバイル端末に搭載される。Wi-Fi 6Eに対応し、最大3.6Gbpsの速度をサポートする。6GHz帯は1200MHzのスペクトルを追加することで通信量を拡張、またクアルコム独自の変調技術によって、4Kストリーミング動画など大容量かつリアルタイム性能を求められるデータにも対応しているという。

 また、Bluetooth 5.2を実装し、低消費電力かつ有線と同等の高い品質のオーディオ・通話体験ができるとしている。

 FastConnect 6900・6700は、現在サンプルを出荷しており、2020年後半に生産を開始する。