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【今日は何の日?】放射線測定機能付きスマホ「PANTONE 5 107SH」発売

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

 8年前(2012年)の今日、ソフトバンクモバイル(現ソフトバンク)は、放射線測定機能付きのAndroidスマートフォン「PANTONE 5 107SH」を発売しました。

PANTONE 5 107SH

 PANTONE 5 107SHは、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信、防水などの機能を搭載したシャープ製のAndroidスマートフォン。多くのカラーバリエーションを用意するPANTONEシリーズとしては初のスマートフォンでした。また、放射線測定機能を搭載し、専用の測定ボタンを備えていることも大きな特徴です。

 PANTONE 5に搭載された放射線測定モジュールはシリコン半導体方式のもので、モジュール内の半導体を通過するガンマ線の量を測定し、1時間あたりの放射線量(マイクロシーベルト)に換算して表示するという仕組みです。

 スマートフォンに放射線測定機能が搭載されたのはもちろん世界初。2011年3月の東日本大震災以降、多くのユーザーから「放射線測定機能付きの携帯電話を開発してほしい」という要望が寄せられるなか、シャープからの提案によって実現したといいます。

PANTONE 5に搭載された放射線センサーモジュール

 東日本大震災の発生までは、普段の生活で放射線量を検知するというニーズは一般的ではありませんでした。PANTONE 5への放射線測定機能の搭載は、震災以降の放射線量に対する世間の興味の高まりにより実現した機能ともいえます。過去数十年の携帯電話を見ても、これほど当時の時代背景を感じられる製品はあまりなかったのではないでしょうか。