スタパ齋藤のApple野郎

iPhoneやiPadで赤いポッチのThinkPadなキーボードを使ってみた!!!

「ThinkPadトラックポイント キーボード II」をiPhoneで使うと、どうなのよ?

 最近かなり気に入っている無線キーボードがある。Lenovoの「ThinkPadトラックポイント キーボード II」。英語配列版日本語配列版があるが、この英語配列版をiPhoneにつないでみたら、ナニゲに使いやすかったのだ。

 ThinkPadトラックポイント キーボード IIはWindows/Android向けの無線キーボードで、無線接続方式はBluetoothと2.4GHzワイヤレスUSBレシーバー(付属品)に対応。コンパクトな充電式キーボードだが、デスクトップ用として長時間使うにも向く良好な使用感がある。詳細はスタパトロニクスMobileでレビューしているので、ゼヒそちらを!!!

 特徴的なのはトラックポイントと呼ばれる赤いポッチ&3つのボタンがあることで、これによりマウスと同等のポインター操作ができる。あと、キーボードとしてThinkPadシリーズと同様の高品位な打鍵感を備えている。このテのモバイルキーボードとしては、かなり高いレベルで良好なバランスがある逸品だと思う。

 俺的にはヒッジョーに使いやすいモバイルキーボードなのだが、ふと思った。「コレをiPhoneにつないで使ったらどうだろう?」と。そして早速、接続!!!

 結果、かなり使いやすいのであった。iOS端末で使うキーボードとしては、CommandキーやOptionがなく、キーボード上部にあるメディアキーも一部しか使えなかったりする。もともとWindows/Android向けなので、iOSへの対応度は不完全なのだが、でも何とか使い物になっちゃうのであった。

 例えば、キーマップの読み替え。Windows用キーボードのWindowsキーやAltキーは、iOS/iPadOS/macOSではCommandキーやOptionキーになる。Windowsキーボード使用時にiOS/iPadOS/macOSでの入力言語切り替えは、Ctrl+スペース(ソフトウェアキーボードを選んで選択)やCapsLock(トグル切り替え)で行う。このあたりの基本的なキーの読み替えを知っておけば、Windows用キーボードをiOS/iPadOS/macOSで使うのも現実的だ。

 一応、トラックポイントでポインター操作やスクロールを行えるようにもなった。が、ん〜、iPhoneだとあ〜んまり使わないかな〜ポインターは、と思った俺であった。

 また、iPadOSの場合、端末にThinkPadトラックポイント キーボード IIなどBluetoothマウスとして機能するデバイスをつなげば、それだけでキーボードのマウス機能が使える。ので、違和感なくフツーに便利だ。

 しかしiPhoneの場合は、設定>アクセシビリティ>タッチ>AssistiveTouchで設定を行う必要があるのに加え、AssistiveTouchの丸いメニューが常時画面上に表示されてしまう。丸いメニューを非表示にする設定はあるものの、今度はマウスとして機能するBluetoothデバイスとの接続が解除されると丸いメニューが表示されてしまう。

 ので、なーんか無理してiPhoneでBluetoothマウス使ってもなぁ……と。そもそも目的と違う機能を裏技的に使っても、スッキリとは行かないんだなぁ……と、感じるのであった。

 なお、iPhoneやiPadで外部キーボード使用時は、一般>キーボード>ハードウェアキーボードなどの項目を要チェック。例えば[Caps Lock言語切り替え]をオンにしておくと、英語配列キーボードでも英語/日本語のトグル切り替えをCapsLockキーで行える。装飾キーの入れ替えなんかも可能なので、より自分に合ったキー配列で使えるようになるだろう。

 一工夫しつつ少々覚えて慣れることで、Windows向けのキーボードをiOS/iPadOS/macOSでもけっこう快適に使えるようになるというわけだ。macOSなら「Karabiner-Elements」などのキーバインド変更アプリを使うのがいい。

 そして、そもそもこのキーボードは打鍵感がかなりイイ。この打鍵感でテキスト入力ができるなら、まあ他の細々した不便は許しちゃう♪ みたいな気分になる。理詰めでカンペキな環境やハードウェアを求めるんじゃなく、今ある環境とハードウェアに俺自身が鋭意合わせていって、俺的カンペキを求めてゆくッ!!! という気持ちにさせられたのだ。

iPadと組み合わせて使うと、さらにイイ感じっ!!!

 あれ〜iPhoneって外部キーボードつなぐだけでこんなにテキストをビシバシ入力できたっけか〜? などとThinkPadトラックポイント キーボード IIをタイプしつつ思った俺。

 そして、当たり前のコトを、ふと思った。「ThinkPadトラックポイント キーボード IIをiPad(11インチiPad Pro)と接続したら、さらに快適なのでは?」と。そして早速、接続!!!

 あーそうでした。外部キーボードがより快適に使えるのがiPadOSなのでした。例えばCommandキー(このキーボードの場合はWindowsキー)を長押しすれば、使用中のアプリで使えるキーボードショートカットが表示されたりする。また、iPadOSでは、外部キーボード接続中でも画面右下の[v]マークを長押しすればソフトウェアキーボードが表示されてより便利。

キーボードショートカット
ソフトウェアキーボード

 ともかく、画面サイズが大きいことも相まって、iPadとThinkPadトラックポイント キーボード IIの組み合わせると快適さがさらにグッと高まった。う〜ん、外付けキーボードとしては純正キーボード各種よりも、このThinkPadトラックポイント キーボード IIの方が好きかも♪

 あとトラックポイント自体もまあまあ実用的。俺の場合、iPadでやや長めのテキストを書くことがあるが、やはりそういう状況でキャレットをマウス的操作で動かせると、テキストの挿入や選択が効率的だからだ。……でも、他のシーンだと、Apple Pencilをつい使っちゃうかナ、みたいな。

iPhoneとBluetooth接続、iPadとUSB接続し、素早く切り替えて使う!!!

 前述のとおり、ThinkPadトラックポイント キーボード IIの無線接続方式はBluetoothと2.4GHzワイヤレスUSBレシーバー(付属品)の2つに対応している。これまではiPhoneやiPadとBluetooth接続してきたが、ふと思った。「iPadとは付属USBレシーバーで接続して、iPhoneとはBluetooth接続すればいいじゃなぁ〜い♪」と。

 ThinkPadトラックポイント キーボード IIの接続方式選択は、キーボード本体右上側部のスライドスイッチで行う。ので、iPadを付属USBレシーバー接続、iPhoneをBluetooth接続としておけば、両端末への接続切り替えをキーボードのスイッチで素早く行えるかも♪ というわけだ。

 実際にそう設定し、iPhoneとiPadを並べ、ThinkPadトラックポイント キーボード IIから入力してみた。使ったアプリは純正のメモ。並べて同じアプリを使ってもあまり意味がないが、さて、切り替えがうまくいくかどうか?

 結果、スゲくうまく行ったのであった。ThinkPadトラックポイント キーボード IIの接続方式切り替え用スライドスイッチだけで、接続先をiPhone(Bluetooth接続)とiPad(付属USBレシーバー接続)から瞬時に選べる。

 ……ただ、iPad(11インチiPad Pro)側は、USBポートがUSB Type-C。ThinkPadトラックポイント キーボード IIに付属する専用USBレシーバーはUSB-A。変換コネクターが必要なので、ちょっと見栄えがイマイチなのであった。

 てゅーか、ThinkPadトラックポイント キーボード IIがBluetoothのマルチポイント接続対応で3台くらいのBluetoothデバイスとペアリングできればよかっただけなんですけどね。残念。

 でも……もしやL型のUSB-A - USB Type-C変換コネクターや変換ケーブルを使えば!!! などと思ってしまったわけだが、まあ今回はこのへんで勘弁してやるゼぇ〜ッ!!! 的な。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。