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21:9のディスプレイで活躍の機会が広がったマルチウィンドウ

【Xperia 1 II SO-51A】

 21:9とディスプレイが縦長の「Xperia 1 II」は、画面を分割して、2つのアプリを同時に表示させても、それぞれの情報量が多くなり、使い勝手がいい。画面の端をダブルタップするサイドセンスから簡単に2アプリ目を呼び出せるため、活用頻度もそれなりに高い。

 動画を見ながらツイッターを開いたり、メールを見ながらスケジュールを入力したりできて便利だが、これらの活用方法はメーカー側も紹介しているので割愛。ここでは、筆者ならではの利用方法を紹介したい。

21:9のディスプレイと相性がいいマルチウィンドウ

 ここ最近、利用頻度が急上昇している組み合わせが、メルカリと電卓だ。理由は、マイナポイントの還元額を計算するため。ポイント還元額の合計が表示されないため、メルペイで履歴を表示させながら、画面下に表示した電卓で単純に合計を導き出し、メモアプリにそれを書き留めていた。9月15日時点で還元上限の5000円を超えてしまったため、今後の出番は減りそうだが、支払い時にピッタリの額をチャージしたいときなどには活躍しそうだ。

ポイント還元額の合計を簡単に計算できる

 電卓アプリはほかのアプリと組み合わせることが多く、Chromeで通販サイトを開きながらポイントサイトでいくら還元されるかを計算してみたり、Googleドライブで請求書を開きながら売上の合計を計算したりと、さまざまな用途で活躍している。

 試してみて、予想以上に便利だと思ったのが英語の音声文字起こしアプリ「Otter」と動画の組み合わせだ。動画を再生する際に、音声はスピーカーから出力する必要があるため、出番は限られてくるが、画面上に表示されている動画の音声が、すぐ下の画面で文字として表示される。これなら、リスニングが苦手でも内容を把握しやくなるはずだ。

動画とOtterを組み合わせると、動画で話されたことがすぐに文字で表示される(英語の場合)

 ミレニアル世代のビジネスパーソンを主要ターゲットに据える某ビジネス媒体の若手記者に聞いて真似してみたくなったのが、決済アプリとポイントカードの同時表示。同じことはXperia 1 II購入時にやってみてはいたものの、筆者が貯めているdポイントのアプリが画面分割表示に対応しておらず、あきらめていた。ところが、実はGoogle Payアプリは画面分割が可能で、ここにdポイントカードを登録しておけば、決済アプリと同時に表示できるという。

 筆者のキャッシュレスフォルダの中にあるメルペイとdポイントや、楽天ペイとdポイント、LINE Payとdポイントを表示させてみたが、いずれも成功。レジの前で端末をワチャワチャと操作し、2つのアプリを行き来する必要がなくなるため、決済がスマートになりそうだ。ただし、d払いやau PAY、PayPayについては、決済アプリ側が画面分割に非対応だった。キャリア系の決済サービスは、そういうところに厳しいのだろうか……。

決済アプリの一部とdポイントカードも同時に表示できた

 なお、Google Payアプリはdポイントカードに限らず、PontaポイントやTポイント、楽天ポイントのカード情報を保持しておくこともできる。そのため、どのポイントを貯めていても、上記の決済アプリとの組み合わせであれば、バーコードやQRコードの同時表示が可能になる。どのポイントを貯めていてもいいので、応用範囲は広そうだ。

 惜しいのは、マルチウィンドウを呼び出すためのサイドセンスが、思い通りに発動してくれないところだ。画面端をダブルタップすれば起動するはずなのだが、3回に2回は失敗する。それでも成功率は高くなった方だが、もう少し簡易的に呼び出せるようにしてほしいと感じた。決済アプリのように、何度も繰り返して使う場合は、あらかじめペア設定を組んでおき、「21:9 マルチウィンドウ」アイコンから直接呼び出すようにした方がいい。アイコンのタップで起動できるため、サイドセンスを利用する必要もなくなる。

利用頻度が高い組み合わせは、ペア設定してアプリから呼び出すといいだろう

 マルチウィンドウの組み合わせによっては、2つのアプリの価値が単純な足し算以上になる。冒頭で述べたように、ディスプレイが21:9で、2つのアプリの同時表示がしやすいのはXperia 1 IIの強みの1つ。ぜひ、自分ならではの便利な組み合わせを考えてみてほしい。