スタパ齋藤のApple野郎

iPhoneのメモアプリで紙の書類をPDF化っ!!!

たま~に発生する紙書類の電子化作業……ウザっ!!!

 ペーパーレス化が進んでいる現在でも、たま~に紙書類を電子化して送付などする必要が発生する俺的仕事環境。紙でのみ存在する書類……領収書とか請求書とか伝票とかペラ1枚の記録とか、けっこうある。絶対に紙状態じゃないとダメって書類以外は、スキャンなどして電子化して送付したり共有する必要がある。

 どうしよう? じゃあやっぱりスキャナーで?

 でもでもでも!!! その頻度は少なめだし枚数も多くないし!!! そのためにスキャナーを用意するのは無駄無駄無駄ッ!!! 書類内容が確認できればOKというコトなら、スマートフォンで写真に撮って保存なり共有なりすれば済む。

 でもでもでも!!! 書類を写真に撮るのって案外面倒じゃないスか? まず撮影する場所を片付ける必要があるし。いざ撮ってみると影ができたり斜めになったりしがちだし。

 やっぱり書類をちゃんとスキャンするならスキャナー専用機かなぁ~? とか逡巡しつつ何となくネット通販でドキュメントスキャナーを探すと、数万円の出費かぁ~、と。

 必要なスキャン枚数は数枚から十数枚だし、ドキュメントスキャナーほど高速じゃなくてもいいんだよな~、とか思って激安フラットベッドスキャナーを探すと……あるにはある。2015年頃発売されたキヤノンの製品がまだ1万円弱で売られていたりするが、そのくらい。ちょっと書類をスキャンするためのフラットベッドスキャナーってのが市場からほとんど消えているのであった。ハンディスキャナーとか上から撮影するドキュメントスキャナーとかもあるけど……う~ん。

 じゃあどうする? 書類はiPhoneでスキャンしてPDF化すればいいじゃない~♪ というのが今回の話だ。

追加アプリ不要、iPhoneだけで紙書類をPDF化するなら「メモ」アプリ

 iPhoneなどスマートデバイスを使って紙書類を電子化(PDF化)する方法はイロイロある。のだが、iPhoneやiPadで行うなら標準の「メモ」アプリを使う方法がオススメ。

 基本的にはメモ上で写真を撮っていくが、メモアプリの書類スキャン機能はナニゲに実用的。斜めに捉えた書類を四角く自動補正してくれたり、書類を認識して自動撮影してくれたりもする。場合によってはドキュメントスキャナーっぽい処理速度で書類をスキャンしていけたりするのだ。

 ともあれ、実際の手順をスクリーンショットで見ていこう。ここでは、サンプル書類として宅急便の未記入伝票を使うが、他の書類でも手順は同じ。なお、以下のスクリーンショットはiPhone 11 Pro Maxのもので、端末を横向きにして使っている。

まずメモアプリで新規メモを作成する。ソフトウェアキーボードが表示されたら、画面右上の[完了]をタップしてソフトウェアキーボードを消す。そして画面右下のカメラのアイコンをタップ。
続いて[書類をスキャン]をタップ。
するとメモアプリが撮影モードになる。アプリが書類を認識し、撮影対象が黄色く囲まれる。撮影は[自動]と[手動]があり、初期値は[自動]。多くのケースで[自動]の方が効率が良いが、ここではスクリーンショット取得および説明の関係で[手動]としている。
[手動]で撮影すると、撮影直後に書類エリアの補正を行える。背景と書類が混ざって認識されるような場合は[手動]で撮影し、撮影直後に書類のみを範囲選択する。
必要な枚数の書類を撮影し終えたら、画面右下の[保存]をタップ。ここまでで撮った一連の書類がまとまり、ひとつのPDFファイルとなる。
保存すると、メモ上に一連の書類が画像として現れる。PDFファイル内に画像が埋め込まれているというカタチ。この書類PDFを共有するために、画像の上を長押しする。
するとコピーや共有のためのメニューが表示される。例えば[共有]をタップすれば、メールアプリに書類PDFを添付したり、各種クラウドにアップロードできる。ので、用途に合わせてご自由に♪ と、以上がメモアプリで紙書類をスキャン&PDF化して利用する基本的な手順だ。
こちらは撮影モードを[自動]にした様子。アプリが書類を認識すると自動的に撮影してくれるというモードだ。書類の認識状態によっては、撮影直後に手動での範囲調整用の表示が出たりする。
撮影モードが[自動]だと、書類撮影後に[次のスキャンの準備ができました]と表示される。次の書類を画面内に収めれば、また自動認識して自動撮影される。撮影環境が良好な場合、[自動]にしておくと効率よくスキャンを進められる。

 といった感じで、わりとメモアプリ任せで紙書類を撮影してPDF化できる。出先で「その書類をなるべく早くスキャンしてメールしてほしい」などとリクエストされた場合でも、iPhoneさえあれば追加アプリ不要で紙書類のPDF化&共有ができるというわけだ。

Macユーザーならもっと捗る!!! カメラが高性能ならスキャン結果も良好♪

 iPhoneやiPadのメモアプリによる紙書類の電子化利用は、Macも併用しているユーザーにとってはさらに好都合。作成したPDFファイルを、より効率よく扱えるからだ。

 iPhone上で作成したメモアプリはmacOS上のメモアプリと同期する(iCloud経由/要設定、参考:https://support.apple.com/ja-jp/HT206987)。なので、上記手順で作られたメモはすぐにMac上のメモアプリに現れ、もちろんメモ上の書類PDFも利用できるようになる。

iPhoneのメモアプリで作ったメモは、Mac上のメモアプリ上にも自動的に現れる。同期の設定がなされていれば、同じApple IDでログオンしているiOS/iPadOS/macOS上のメモの内容が同じになるわけですな。iPhone/iPad/iPod touch/Macでメモを共有する方法はコチラ(https://support.apple.com/ja-jp/HT206987)。
Mac上のメモアプリ内の書類PDFをダブルクリックし、その内容を見ている様子。メモアプリ上の書類PDFは、もちろん自由にコピー&ペーストや共有ができる。

 という感じで、iPhoneやiPadのメモアプリで書類を撮影&PDF化すれば、その書類PDFが自動的にMac上に出現。iPhoneやiPadはMacにとってはワイヤレスのドキュメントスキャナにもなるというわけだ。

 なお、iPhoneによるスキャンの精細さだが、これは搭載されたカメラ性能に依存する。でも比較的に新しい世代のiPhoneなら、「内容がわかればOKの紙書類電子化としては十分に高精細」と言えるだろう。

 ↓はiPhone 11 Pro Maxでのスキャン結果。光源は一般家庭にあるフツー的な天井照明だが、十二分に高精細なスキャン結果となった。色も自然。

 iPhoneだけで、かなり手軽に、紙書類をPDF化できるというわけだ。興味のある方はぜひお試しあれ~♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。