スマホをワイヤレス充電できるGoogle アシスタント搭載スマートスピーカー「SOUNDFORM ELITE」を試す山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/2 ページ)

» 2020年10月28日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

 ベルキンの「SOUNDFORM ELITE」は、Google アシスタントを搭載したスマートスピーカーだ。つまりGoogle Nestシリーズの互換機ということになるが、本家本元にはないユニークな機能を搭載しており、Google アシスタント搭載のスマートスピーカーをこれから購入しようと考えているユーザにとっては、見逃せない一品になっている、

 今回、メーカーから機材を借用したので、どのような特徴があるのかをチェックしていこう。なお、税込みの価格は約3万9000円前後だ。

SOUNDFORM ELITE ベルキン「SOUNDFORM ELITE」。カラーはブラックとホワイトの2色で展開されている。35mmのフルレンジスピーカーと70mmのウーファーを2基内蔵する

やや大柄だが安定感のあるボディー

 本体の外観は、卵形のボディーの上半分を斜めにカットしたかのような形状になっている。上部が斜めにカットされた形状と言えば、初代のGoogle Homeが思い浮かぶが、本製品はこの斜めにカットした天板に、スマートフォンを置くことができる。これについては後ほど詳しく紹介する。

 スマホを置けることからも分かるように、ボディーサイズは直径約162mmとかなり大きく、先日発売になった「Google Nest Audio」の約124mmに比べても幅がある。球形デザインを採用したAmazonの第4世代「Echo」の直径が約144mmなので、それよりも大きいことになる。

 ただし、高さは約168.5mmに収まっているため、上にスマホを乗せた状態でも、ボディ−サイズの大きさによる威圧感はあまりない。重量は約1.25kgとGoogle Nest Audioとほぼ同じで、むしろ安定感があるのは高評価だ。

SOUNDFORM ELITE 付属品の一覧。本体にACアダプター、スタートガイド2種というシンプルな内容だ。スタートガイドは日本語の記述はなく、これまでGoogle Home系スマートデバイスの利用経験がないと戸惑う可能性はあるだろう
SOUNDFORM ELITE 製品本体。正面にはGoogle NestおよびHomeシリーズでおなじみの4つのLEDがあり、ウェイクワードに反応して点灯する
SOUNDFORM ELITE 500mlペットボトルとのサイズ比較。背はそれほど高くない
SOUNDFORM ELITE Google Nest Audioとの比較。ちなみに直径は約162mmある
SOUNDFORM ELITE Google Homeとの比較。天板が斜めにカットされているという意味では似ているが、デザイン自体は全く異なる
SOUNDFORM ELITE 第4世代Echoとの比較。本製品の方が横に大きい

デュアルウーファー構成で迫力のあるサウンド

 セットアップはGoogle Homeアプリを使って行う。手順はおおむね純正のGoogle Home系スマートスピーカーと同一だが、細かく見比べると、本製品はDuo関連の設定画面が表示されず、またデバイス設定画面にも「Duo通話」の項目がない。また(Google製デバイスではないので当然だが)プレビュープログラムも適用できない。このような細かいところで、本家との違いはある。

 操作については音声はもちろん、天板前面パネルにある静電容量式のボタンを使っての再生/一時停止や音量調整も行える。Google Nest HubNest Miniの場合、どこをタップすればよいか迷うことがあるが、本製品はボタンにアイコンが表示されているので一目瞭然だ。

SOUNDFORM ELITE セットアップは電源接続後、Google Homeアプリを開いて「Belkin Smart Speakerをセットアップ」をタップ(左)。デバイスを検出してセットアップを開始する。置き場所を選んでWi-Fi設定を行う(中央)。最後に動画および音楽サービスを選んで完了。これらフローはGoogle Nest Audioなどとほぼ同一だ(右)
SOUNDFORM ELITE デバイス設定画面。デフォルトで無効になっている項目も多いので、ざっと確認しておこう(左)。開始音および終了音はオンにしておくといいだろう(中央)。必要に応じてイコライザーも調整できる。音質重視の製品だが、選択肢が他製品と同じく低音と高音だけというのはやや寂しい(右)
SOUNDFORM ELITE 天板手前には再生/一時停止の他、音量の大小、マイク、Bluetoothボタンが搭載されており、タッチで操作を行う。また本体前面にはGoogle Home系列でおなじみの4つのLEDがある

 さて、本製品の売り物である音質はどうだろうか。Google Nest Audioと比べる限り、どちらも音質の良さを売りにした製品でありながら、その方向性はかなり異なる印象だ。

 具体的には、Google Nest Audioはどのパートもバランスよく聞かせるのに対して、本製品はそれぞれのパートが強調されてくっきりと聞こえ、迫力がある。デュアルウーファーを搭載しているためか低音にも強く、Google Nest Audioだと埋もれてしまいがちな音、例えばベースの音が、本製品でははっきりと聞こえたりもする。

 その一方、音が不自然に引き伸ばされるように感じることもあり、耳障りのよさはGoogle Nest Audioの方が上だ。筆者がよく使う音量10%以下では、特にその傾向を強く感じるので、ある程度大きな音を出す場合は本製品の方が有利な反面、枕元などで音を絞り込んで使う場合は、マイルドなGoogle Nest Audioの方が向いていそうだ。

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