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au PAY会員数は2450万超に成長、通信と金融の組み合わせで新たなサービスも

 KDDIとauフィナンシャルホールディングスは30日、「住宅ローンauモバイル優遇割」など新サービスを発表した。

 発表の場には、KDDI 代表取締役執行役員副社長の東海林崇氏とauフィナンシャルホールディングス 代表取締役社長の勝木朋彦氏が登壇した。

 東海林氏は、KDDIが2008年にじぶん銀行を設立して以来、金融関連サービスにも積極的に乗り出してきたことを紹介。au PAYをはじめ、損害保険や証券投資、ローンの取り扱いなどをauブランドのサービスとして取り扱っている。

 同社では、中核となるauの通信サービスと同様にライフスタイルサービスも同様に重視している。

au PAYは順調に推移

 au PAYでは、2020年2月に初となる大規模キャンペーンを実施。期間中、au PAY加盟店で決済すると最大20%の還元が受けられるもの。

 東海林氏によると総額で70億円規模の還元になったという。このキャンペーンがきっかけでau PAYは順調な成長を続けている。会員数では2020年10月度で2450万超、決済回数についても、20年2月のキャンペーンをきっかけに、また、それ以降も堅調な伸びを見せ、キャンペーン前と比較して2.5倍の決済回数となった。コンビニやドラッグストア、スーパーなど日常の決済で大きく伸びた結果という。

 また、それを支える加盟店数についても拡大中。2020年10月時点で決済できる店舗は270万カ所。

 加えて、東海林氏はau PAYの利用からそのほかの金融サービスの利用につながっているとした。au PAYアプリへチャージのためにau PAYカードの利用が増加しており、会員数は600万会員、そのチャージ額は2019年10月と比較しておよそ6倍になったという。

 au じぶん銀行についても預金口座は410万口座を超えており、主力商品の住宅ローンでは、融資実行額は累計で1兆円を突破した。

 また今回実施される還元キャンペーン以外にも、ローソンにおいてもローソン銀行ATMで au PAYをチャージすることで5%増量(2021年1月~2月)、au PAYでの支払いでPontaポイントを最大20%還元(2021年春頃)といったキャンペーンが予定されている。

住宅ローン引き下げ、ゴールドカードも特典アップ

 東海林氏は「こうしたサービスとauの通信を組み合わせて、ユーザーの日常をもっと豊かにできないか」をauフィナンシャルホールディングスと話し合ってきたという。今回の「住宅ローンauモバイル優遇割」はその具体的な形となる。

 au フィナンシャルホールディングスの勝木氏は「新型コロナ禍で求められるのは、摂食低減のためのオンライン完結、家計に優しい金融サービス」と説明。au じぶん銀行のネットバンキングでそうした需要をサポートするとともに、キャンペーンによる住宅ローンの金利引下げやau PAYゴールドカードの特典アップでユーザーに応えていく。

 勝木氏は今回の金利引下げのサービスについて「かなり頑張った優遇施策。ぜひ、多くのユーザーに知ってもらえれば」と語る。

 住宅ローンの契約者がここ最近で増加してきているという。東海林氏は勝木氏などと「じぶん銀行とauの通信でなにかできるのでは」と半年ほどに渡る話し合いを重ねてきた中で、じぶん銀行の優位性である低金利、そこからauの通信サービスを選んでもらえるという可能性、加えて、前述の住宅ローンの伸長から今回のタイミングでの提供に至ったと説明した。

 金利を引き下げられるのは、今回はauユーザーに限られる。もうひとつのブランドのUQ mobileやKDDI傘下のビッグローブ(BIGLOBE)、グループ会社のジュピターテレコム(J:COM MOBILE)のユーザーについては、キャンペーンの対象になっていない。

 東海林氏は、今回の住宅ローンキャンペーンについて「我々にとっても業界にとっても初めて。まずはauとの組み合わせでいく。そのほかのグループのサービスと掛け合わせるかは様子を見たい」とした。