特集:ケータイ Watch20周年

【今日は何の日?】2年前の今日、PayPay「100億円あげちゃうキャンペーン」が始まった日

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

 今から2年前の2018年12月4日、スマートフォン向け決済サービス「PayPay」での支払額の20%または全額相当を還元する「100億円あげちゃうキャンペーン」が開始されました。

 PayPayのサービス開始以前は、スマホ向け決済サービスとして「Origami Pay」「楽天ペイ」「LINE Pay」などが存在していましたが、この時点ではまだスマホ決済の世間での知名度は全くなし。お店で使おうとしても店員さんに「何それ」という反応をされることが多いくらいでした。

 そんななか、2018年10月5日にサービスを開始したPayPayも、やはりはじめは興味を示すユーザーは多くありませんでしたが、ユーザー獲得に向けてPayPayが打ち出した大胆なキャンペーン「100億円あげちゃうキャンペーン」によって、SNSなどで大きく注目を集めました。

 100億円あげちゃうキャンペーンの条件は、お店でPayPayを使うだけで、利用代金の20%が毎回還元されるほか、さらに40回に1回の確率で全額(最大10万円)が還元されるという非常に明快なもの。

 PayPay最初期の加盟店は居酒屋チェーン店が中心で、使える場所が限られていたため、「いくらキャンペーンがあってもいったい誰が使うのか」と思われましたが、キャンペーン実施と同タイミングでコンビニや家電量販店の一部でも使えるようになり、SNSなどでは全額(10万円)還元狙いで高額決済を行うユーザーも多く見られ、多くの注目を集めることになりました。

 当初、100億円あげちゃうキャンペーンは4カ月間実施される予定でしたが、あっという間に還元額が100億円に到達し、開始からわずか10日間で終了することになりました。

 その後もPayPayはシェアをさらに伸ばし、決済アプリとしての枠にとどまらず、請求書払いへの対応や金融サービスの提供、「ミニアプリ」の実装による「スーパーアプリ」化によって、さらに利用の幅が広がり、2020年8月には、公正取引委員会からPayPayのシェアが50~55%に達していることが明らかにされました。なお、2020年5月には累計決済回数が10億回を突破し、2020年10月にはユーザー数が3300万人を突破しています。

ユーザー数の推移