レビュー

「Rakuten Hand」クイックレビュー

 楽天モバイルは、4Gスマートフォン「Rakuten Hand」を2020年12月12日に発売した。製造元は中国のTinno。2万円で購入できるスタンダードなAndroid スマートフォンだ。

手に馴染むコンパクトさ

 本体を手にとってみると、5.1インチというディスプレイサイズを考慮してもさらにコンパクトに感じられるほど収まりがいい。横幅が63mmと昨今のスマートフォンと比較すると小さなサイズが効いているようだ。

 背面とディスプレイ側が弧を描く形状になっており、これも手に馴染みやすいひとつの工夫と言える。

 本体上面には3.5mmヘッドホンジャックが、底面にはスピーカーとUSB Type-Cポートが備えられる。右側面には上にボリューム、下に電源スイッチという一般的な組み合わせで左側面にはなにもない。

 また、本機は姉妹機である「Rakuten mini」「Rakuten BIG」同様にeSIM専用となるため、SIMスロットはない。加えて“BIG”には備えられていたmicroSDスロットもなく、ストレージは本体内蔵の64GBのみだ。出荷時の状態では約49GBほどが使用可能となっていた。

 少々特徴的なのが、本体上下のベゼル。近年ではいわゆるベゼルレスデザインが主流だが、Rakuten Handにはわりと存在感を放つベゼルがある。これをどう捉えるかは評価が分かれそうなところだ。ただ、下部ベゼルは3ボタンで操作する場合、ボタンの位置をちょうど良い具合にしてくれるあたり、ポイントが高い。

片手でらくらく操作できる

 本機も、Rakuten BIGと同じく画面内指紋センサーを搭載。センサー位置は画面中央やや下で、Rakuten BIGと比べるといくらか反応はまったり気味のようだ。FeliCaのアンテナは背面の楽天ロゴ下の配置となる。

カメラ

 アウトカメラには48MPの広角レンズと2MPの深度測位カメラを備えており、実質的にはシングルレンズといえる。

 このようなレンズ構成のため、超広角撮影モードなどに切り替えることはできない。カメラ性能にこだわるユーザーは注意しておきたいポイントだ。

夜景は室内から撮影のため反射あり

 多様なウォーターマークを入れる機能などが用意されていた「Rakuten BIG」に比べると機能はシンプル。プロモードや夜景モードなどは用意されないが、カラーフィルターは利用できる。

フィルターを当てて撮影した作例

コストパフォーマンスを求めるユーザーへ

 4GBのメモリーに加えてチップセットは「Snapdragon 720G」を搭載しており、Web閲覧やSNSといった使い方でストレスを感じることはまずないだろう。ホームアプリは、Rakuten BIGと同じでメインスクリーン×1、ニュースフィード×1とシンプルで使いやすい。

 さらにRakuten Handという名が示すとおり、コンパクトさも大きな魅力のひとつ。大画面よりもコンパクトなサイズを求める方のメインマシンとしてはもちろん、コンパクトなサブマシンがほしかったというユーザーも検討する価値があるだろう。

 Rakuten mini、BIG同様にeSIMのみの対応であることには注意が必要であるものの、2万円という価格とこのサイズ感は、求めていたユーザーにとっては必見の1台といえる。

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