まあだいたい、「Pixel 5」とか「iPhone 12」とか「Galaxy S20」とか、カメラに定評があるハイエンド端末は7〜12万円コースとなる。ちょいと高いよね。
それに対して今回取り上げる3モデルは、どれも3万円台で買えるミドルクラス。ハイエンド機の半額以下だけど、カメラ性能がよければそれでOK、って人もいるに違いない。もちろん、カメラ以外にも差はたくさんあるので、どこを重視するかは人それぞれなんだが。
その3台は「OPPO A73」「AQUOS sense4」、そして「moto g PRO」だ。
というわけで、撮り比べてみた。ハイエンド機に迫る性能に達しているのか、やはり画素数は変わらなくても写りに差はあるのか。それが予想以上に違いが出る結果となったのだった。
例えば同日ほぼ同時刻に撮影したガスタンク。3枚並べると、どれも微妙に違う。そこそこ晴れた日の順光の写真でもこれだけ差が出るってのが面白いなぁと思いつつ、始めたい。
まずはOPPO A73から。
OPPOのA73は、6.44型の大画面に、このクラスでは珍しい有機ELを搭載しており、薄くて軽いのが魅力的なモデル。
カメラは4つだが、1つは200万画素のポートレート用、1つは200万画素のモノクロとなっているが、これ自体で撮影するわけじゃない。補助的に使っているのだろう。
残る2つは1600万画素の広角カメラ(F2.2)と800万画素の超広角カメラ(F2.2)だ。広角カメラと超広角カメラの色がちょっと違っている方が気になるけど。
今回一番小ぶりで持ちやすいのがAQUOS sense4。
カメラは3つ。広角カメラ(一般にいう超広角カメラで18mm相当。F2.4)、標準カメラ(一般にいう広角カメラ。24mm相当なのでこれを標準といわれるとちょっと違和感がある。一般的なスマートフォンのメインカメラより広角でF2.0)、そして2倍の望遠カメラ(53mm相当でF2.4)という、ベーシックなトリプルカメラ構成だが、このクラスで超広角-広角-望遠とそろえてきたのはなかなかだ。
ではそれぞれの写真を。
ちょっと望遠カメラの色合いがいまひとつ、くすんでいる感じなのが残念。
3台めはモトローラの「moto g PRO」。これがまた面白い。
背面を見るとカメラが4つ並んでいるけど、1つはレーザーAF用のセンサーなので実質トリプルカメラだ。
1つ目はメインカメラで4800万画素(だけど実際には4画素で1ピクセルを作るので得られる写真は1200万画素)。レンズはF1.7と今回の3機種では最も明るく、画角は恐らく26mmくらいだ。
2つ目は200万画素のマクロカメラ。最近、200万画素マクロカメラを搭載するスマートフォンがミドルクラスを中心に増えているけれども、これもその1つだ。
200万画素はちょっと少ないよな、とは思うけど、手元の小物や文字をメモする感じで使うにはいい。
最後の1つは一番でかい超広角カメラ(1600万画素)……なんだけど、動画専用。動画時に「アクションカム」モードにするとこのカメラに切り替わる仕組みだ。
このカメラ、センサーが90度傾いて付いていて、「縦位置」で構えると「横長」の動画を撮れるという代物。
横位置で持つと「縦にしてね」と言われる。
アクションカム、つまり動きながら撮るのならスマホは縦に持った方が安定するし片手でも持てる。そういうコンセプトなのだ。
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