本日の一品

ダイヤモンド型透明氷でコロナ禍の夜を過ごす

 我が家では一昨年の冬に“綺麗な透明の氷”を簡単に作れる製氷機構を内蔵したシャープ社のしゃべるWi-Fi冷蔵庫を買った。実際にやってみるとすぐに分かるのだが、いったん煮沸したお湯を冷ました水だとそこそこ綺麗な透明の氷ができる。しかし、ついつい面倒になって水道水をそのまま使ってしまうと、時間がかかる割にはそれほど透明度の高い氷ができないことが多かった。

 毎回それだけのために、水道水を一回ポットで沸かして氷を作るのはなかなか面倒な作業だ。そんな時に“美しい透明氷”をつくる超安価な製氷機の評判を聞いて速攻で手に入れた。

 商品はキッチン用品から家電、バラエティ商品までを広く扱うドウシシャの「透明氷ダイヤモンド型2個」という製氷機だ。ダイヤモンド型以外に、キューブ型や球体(まる氷)やハート型などが作れるタイプもある。

 同梱物は発泡スチロール外観の約170×105×120mmの本体と取説の2つだけだ。本体は、使用後の洗浄などのために、熱可塑性エラストマー素材の形状容器(白)とポリプロピレン製の貯水容器(黒)、発泡スチロール製の断熱容器(黒)の4つのパーツに分解組み立てができる。

 透明氷の作り方は極めて簡単な準備を行うだけだ。まず貯水容器に水道水をいっぱい入れる。続いて、白い形状容器を2個組み合わせて静かに貯水容器に沈めてゆく。空気抜き穴から余分な水が溢れたら捨てて、最終的に貯水容器に収まった形状容器を発泡スチロール製の断熱容器に押し込んで製氷室に入れるだけだ。

 あとは、静かに20時間ほど待つだけだ。とにかく透明で綺麗な氷を作るには、よく冷える冷凍庫(JIS基準の冷凍庫記号3スター以上)を使用して、ゆっくりと長時間かけて氷を作るしかないのだ。

 約20時間で待望の綺麗な氷ができ上がる。でき上がった氷の取り出し方は、氷を作る時の全く逆の操作をやるだけ。冷凍庫から取り出し、まず自然解凍で10分ほど放置する。そして、形状容器の持ち手の部分を両手でもって引き上げる。

 形状容器内の水は、凍って多少膨張し外れにくい場合もあるので、その時は水道水などで周囲を濡らし、多少温度を上げてから形状容器を取り出せばよいだろう。

 形状容器を取り出すことができれば、今度は形状容器を左右に引き離す。きっと見事なダイヤモンド氷ができ上がってるはずだ。

 でき上がったダイヤモンド氷は形状容器の空気抜きの関係でプラモデルのようなランナーが取れずにバリとなって多少残ることもあるので、完全なダイアモンド形状を望むならバリのような出っ張りをスプーンや包丁で細かくカットするのもこだわりだ。

 完璧にダイヤモンド型にでき上がった大きな透明の氷をお気に入りのグラスに入れてお好みのお酒でも注げば完成だ。

 きっと捨ててしまう人も居そうだが、意外と形状容器と貯水容器の間にも、なかなか透明度の高い素晴らしい氷ができ上がる。

 もちろん我が家では、がめつくこの氷も包丁の背で割ってアイスコーヒー用に活用している。ダイヤモンド型透明氷を作る上で忘れてはならないのは、明日もこの美しい透明氷に巡り会いたければ、洗浄した後、すぐに明日の氷の下準備をしないといけないということだ。

 もう一度次の美しい透明氷と再会するまでにはまた20時間以上かかってしまうのだ。20時間かけてできるダイヤモンド型氷はたったの2個……。しかし、この美しさは下戸の筆者でさえ惚れてしまう出来栄えだ。

製品名発売元価格
製氷器 美しい透明氷 ダイヤモンド型2個ドウシシャ1381円