自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第121回

リモートデスクトップを使ってスマホからバッファロー版「nasne」の共有フォルダーにアクセス編

 本連載では【使いこなし編】の第48回から第53回まで、Amazonの「Fire TV Stick」と、アイ・オー・データ機器の「REC-ON」シリーズを組み合わせて、録画したテレビ番組をWi-Fi経由で視聴する環境を紹介した。

 これと似ているが、バッファロー版の「nasne(ナスネ)」と、「PS5」やAmazon「Fire TV Stick」、または、スマホや「Chromecast with Google TV」向けの「torne mobile」アプリを組み合わせて、自宅内のWi-Fiだけでなく、外出先のモバイル回線やホテルで提供されているWi-Fiにつなぎテレビで視聴する方法や便利な使い方などを紹介している。

今回はスマホでChromeリモートデスクトップを使ってみよう。気軽に自宅のPCを操作できる

 前回、Chromeリモートデスクトップを使って、nasneの共有フォルダーに外出先のモバイル回線からアクセスする手法を、WindowsやmacOSのPCを使って実践してみた。今回は、続けてスマホでアクセスしてみよう。

 準備については第119回を参照して欲しい。自宅LAN内に設置したPC側は、設定して起動したままにしておく。ディスプレイの解像度は、1280×720(800)ピクセル前後に低く設定しておくと、操作しやすい。

 前回同様、自宅は「フレッツ光」の回線で、IPv6 IPoE(IPv4 over IPv6)接続サービスを用い、ポート開放などは設定していない。スマホは外出先でモバイル回線からアクセスする。

 スマホには、「Chromeリモートデスクトップ」アプリが提供されているので、これを利用しよう。もちろんiPadなどタブレットで使えば、さらに操作しやすくなる。

 スマホのChromeリモートデスクトップアプリには、自宅内のデスクトップPCと同じGoogleアカウントでログインする必要がある。以降の手順も、PCとほぼ同様だ。

 オプションを表示させると、通常の指でダイレクトにそのままタップして選択する[タップ]と、画面をトラックパッドのように操作し、カーソルを移動して選択する[トラックパッド]で、操作モードを切り替えられる。トラックパッドの方が細かい選択がしやすいが、操作してみて使いやすい方を選ぼう。

iOS

自宅PCと同じGoogleアカウントとスマホにログインしておく
リモート操作可能なデバイスが表示されるのでタップ
PCで設定したPINを入力
PCのデスクトップ画面がスマホ(iPhone 12 mini)に表示された
横画面へ表示を切り替えた方が使いやすい。nasneの共有フォルダーも操作できる
右下の[≡]をタップしてオプションを表示すると、[タップ]と[トラックパッド]の操作切り替えや、キーボードの表示などができる
キーボードを表示させて文字の入力ができる

Android

AndroidではGoogleアカウントにはログイン済みのはず。別のアカウントは左上の[≡]から追加できる
PCで設定したPINを入力
PCのデスクトップ画面が表示された。上部を引き下げるとメニューバーが表示され、[タップ]と[トラックパッド]の切り替えや、キーボードの表示ができる
[≡]からメニューを表示させたところ。[切断]からログオフできる
横画面表示に切り替えたところ。これはPixel 6aの画面

 PC版のChromeリモートデスクトップと異なるのは、タップによる画面操作がややしにくい点と、ファイルの送受信機能がない点だ。また、キーボードを表示させれば、文字が入力できる。

 今回は、自宅のLANにあるnasneの共有フォルダーへアクセスする目的で使っているが、PCの画面操作であれば何でもできる。

 電源を入れっぱなしにする必要があるので電気代はかさんでしまうのが難点だが、急に対応しなくてはならなくなったPC作業を出先でチョットこなすなど、うまく使ってみて欲しい。筆者も出張のときは活用しまくっている。

今日の教訓(ポイント)

「Chromeリモートデスクトップ」はスマホからもPCを操作できる
スマホでの操作時には解像度を1280×720ピクセル程度に低くしておく

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村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。