自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!

【使いこなし編】第137回

Fire TVで見たい番組を多機能なコンテンツ検索アプリ「JustWatch」で探そう

 前回はFire TVシリーズなどのストリーミング配信再生デバイスで、どうすると効率的に自分の興味のあるタイトルを検索できるかを見てみた。その中で、プライムビデオやNetflix、Hulu、ディズニープラスといった配信タイトルを横断的に検索できる「JustWatch」という検索サービスを紹介した。今回はこちらの使い方を少し掘り下げてみよう。

 Amazonから2022年10月に発売された「Fire TV Cube(第3世代)」の使いこなしを、第130回から解説している。本体のデザインも新しくなり、Wi-Fi 6対応、動作速度向上、外部HDMI入力対応など、前モデルから大きくアップデートされた製品だ。

「JustWatch」をFire TV Cubeで使うとタイトル探しが断然ラクになる

 JustWatchは、基本的に無料で検索できる(当然だが、検索した結果から実際に視聴するには各配信サービスの契約が必要)。機能が追加される有料サブスクリプションの「JustWatch Pro」もあるのだが、日本向けにはまだ用意されていない[*1]

[*1]……JustWatchはドイツ発のサービスだが、日本での配信サービスにも対応している。いずれアプリ経由でJustWatch Proが利用されるようになったり、広告が表示されたりするようになるだろう。

 アカウントを登録すれば(GoogleやAppleなどのアカウントでのログインにも対応している)、好みを覚えてくれるようになるのでオススメだ。アカウント登録も無料で、カード情報の登録などが求められることもない。適当に検索やブラウズして、タイトルの詳細画面を表示させると、対応中のサービスで配信中かどうかがわかる。

「JustWatch」
https://www.justwatch.com/

JustWatchの画面。本日の人気チャートや新規追加タイトルなどが表示され、動画配信を日々使うのに便利

 PCやスマホのウェブブラウザーで検索してもいいが、Fire TVアプリも提供されているので、アプリストアで検索してインストールしてみてほしい。Fire TVリモコンで操作しやすくなる。

Fire TVアプリのJustWatch

契約サービスでの視聴可否も確認でき、シームレスに再生可能

 アプリでまず最初にすることは、リモコンで左を押しメニューの[設定]を表示させて、[マイストリーミングサービス]タブを設定することだ。ここで自分が契約している配信サービスにチェックを入れておく。もちろん、未契約だが探したいサービスがあれば、それらにもチェックを入れておいていい。このリストを見ると分かるが、まだTVerやParavi、FOD、NHKプラスあたりには未対応だ。いずれ対応するようになるかもしれない。

 Netflixでは、2022年11月から始まった「広告つきベーシック」プランで視聴可能なタイトルの検索にも対応している。このプランは、動画の画質がHD(720p)で、広告が流れる代わりに月額790円と格安で利用できるもの。一部視聴できないタイトルがある(ほとんど無いが)ので、こちらにチェックを入れておくことで、視聴可能なタイトルが分かるようにすることができる。

 配信サービスのアプリがインストールされていて、ログインも完了していれば、JustWatchアプリからそのまま各アプリのタイトルの詳細画面に移り、再生を始めることができる。

JustWatchアプリのメニューで[設定]を選ぶ
[マイストリーミングサービス]タブで、検索対象にしたい配信サービスにチェックを入れておく
一番下にスクロールすると、Netflixの広告つきベーシックプラン([Netflox Basic with Ads])の項目がある。分けて検索表示したい時に便利
Netflixの広告つきベーシックプランだと視聴できないタイトルの例。この映画はNetflixで配信されているはずなのだが……
同じNetflixでも、広告つきベーシックプランでは見ることができず、プランを変更するように言われてしまう
こういうガッカリなパターンを経験したくない広告つきベーシックユーザーは、再生可能タイトルのみを表示させておく設定にしておけばいいだろう([Netflix]からチェックをはずし、[Netflox Basic with Ads]にチェックを入れておく)。
このタイトルは、JustWatchでブラウズして、そのまま再生できる。アイコンが「Netflox Basic with Ads」になっている
ちなみに複数サービスで配信中の場合は、再生するサービスを選択できる。ここまではJustWatchアプリの画面だ
JustWatchアプリから、Netflixアプリの画面に切り替わって、タイトルの詳細画面に移ったところ。配信サービスに契約していると、このようにシームレスに利用できる

 タイトルの詳細画面にまで進むと、JustWatchアプリからは離れるので、[戻る]ボタンでは元の画面を戻すことができなくなる。戻したいときなど、JustWatchと各サービスのアプリ切り替えには、Fire TV Cobeのリモコンの[最近使ったアイテム]を表示するボタンを使うとラクだ。

Fire TV Cobeのリモコンの[最近使ったアイテム]ボタンで表示させると、アプリ間の行き来が簡単

JustWatchのアカウントはPCやスマホから登録しておくとラク

 JustWatchのアカウントを登録するなら、あらかじめPCやスマホから済ませてしまった方がラクだろう。登録後ウェブラウザーでログインしておき、QRコードの読み込みか、「justwatch.com/jp/tv」のURLにアクセスしてコードを入力することで、Fire TVのアプリでもログインができる。アカウント登録しておけば、見たいタイトルをウォッチリストに登録して管理できるようになる。

JustWatchアプリの設定メニューの[アカウント]では、ウェブブラウザーでログインするためのQRコードを表示できる。スマホで利用するには、この機能が便利。下にある「手動でログイン~」を選ぶと、手動でウェブブラウザーからログインできる
ログインして「justwatch.com/jp/tv」を開いたウェブブラウザーからコードを入力すれば、Fire TVでもログインできる

 これでだいぶ映画やドラマ、アニメなどの作品を追いかけるのがラクになるのでないかと思う。

今回の教訓(ポイント)

Fire TV CubeでJustWatchアプリを使うと複数の配信サービスをまとめて検索できる
配信中の映画やドラマ、アニメを追いかけるのに便利

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ! 使いこなし編」連載記事一覧

「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。