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中小企業の7割以上が業務用には適さない「家庭用Wi-Fiルーター」を使用〜バッファロー調査

接続台数やセキュリティ、保守などにおけるリスクやデメリットあり

 株式会社バッファローは、中小企業を対象にしたWi-Fiに関する調査の結果を発表。72.7%が家庭用Wi-Fiルーターを使用しているが、ビジネスユースにはリスクやデメリットがあり、業務用Wi-Fiルーターの利用を推奨するとした。

 この調査は、2023年3月3日に、自社にWi-Fiを導入している従業員数50人未満の企業の経営者・役員106名を対象に、インターネット上で実施したもの。

家庭用を使用する理由は「オフィスが広くない」「違いがわからない」

 Q1として、会社で使用しているWi-Fiルーターの種別(家庭用/業務用)をたずねたところ、「家庭用Wi-Fiルーター」が68.9%、「家庭用、業務用の両方」が3.8%と、72.7%の中小企業が家庭用Wi-Fiルーターを業務で使用していることが分かった。

「Q1.あなたの会社では、どのようなタイプのWi-Fi機器を使用していますか。」

 Q2として、Q1で「家庭用Wi-Fiルーター」および「家庭用・業務用の両方」と回答した人を対象に、会社で家庭用Wi-Fiルーターを使用している理由をたずねたところ、「オフィスが広くないから」が48.1%、「家庭用/業務用の違いがわからなかったから」が37.7%、「従業員数が少ないから」が35.1%という結果になった。

「Q2.会社で家庭用Wi-Fiルーターを使用している理由を教えてください。(複数回答)」

 また、Q3として、会社で家庭用Wi-Fiルーターを使用している理由を自由回答でたずねたところ、「業務用の存在を知らなかったから」や「設定すればセキュリティ強度を上げられるから」などの回答があった。

家庭用の不満点は「ダウンロードに時間がかかる」「通信切れで仕事が止まる」

 Q4として、Q1で家庭用Wi-Fiルーターを使用していると回答した人を対象に、会社のWi-Fiの通信速度が遅いと感じたことがあるかと質問したところ、「何度もある」が13.7%、「数回程度ある」が32.9%という結果になった。

「Q4.あなたは、会社のWi-Fiの通信速度が遅いと感じたことがありますか。」

 Q5として、Q4で会社のWi-Fiの通信速度が遅いと感じたことが「何度もある」「数回程度ある」「1回だけある」と回答した人を対象に、会社のWi-Fiの通信速度が遅いことで、どのような課題を感じたことがあるかを質問したところ、「資料のダウンロードや送信に時間がかかる」が44.1%、「データの更新、保存がスムーズにできない」が32.4%、「接続が途切れるなど通信が不安定で仕事が止まってしまう」が29.4%という回答となった。

「Q5.会社のWi-Fiの通信速度が遅いことで、どのような課題を感じたことがありますか。(複数回答)」

 さらに、Q6として、Q5で「わからない/答えられない」以外を回答した人に会社のWi-Fiの通信速度が遅いことで発生している課題を自由回答でたずねたところ、「作業が途中で中断してしまった」や「Zoomをしている時の離脱が多い」などの回答があった。

 また、Q7として、Q4で会社のWi-Fiの通信速度が遅いと感じたことが「何度もある」「数回程度ある」「1回だけある」と回答した人を対象に、会社のWi-Fiの通信速度が遅いことで、現場からの悩みを聞いたエピソードを自由回答としてたずねたところ、「クラウドソフトが動かない」や「通信速度が遅いと、会議自体の雰囲気が悪くなる」などの回答を得られた。

 Q8として、会社のWi-Fiの通信速度が遅いことは、生産性の低下につながると思うかをたずねたところ、「非常にそう思う」が37.7%、「ややそう思う」が32.1%という回答となった。

「Q8.あなたは、会社のWi-Fiの通信速度が遅いことは、生産性の低下につながると思いますか。」

家庭用Wi-Fiルーターのビジネス利用には多くのリスクとデメリットが

 以上のように、7割以上の中小企業が家庭用Wi-Fiルーターを使用し、そのうち約半数がWi-Fiの通信速度の遅さを感じた経験があるという調査結果が明らかになった。これに対して同社では、家庭用の製品はあくまでもホームユースで作られており、ビジネスユースでは多くのリスクのデメリットがあると説明。次の4つの理由から、業務用の製品の利用を推奨している。

  • 業務用製品は保証期間が長くサポートも充実しており、安心して利用できる
  • 同時接続台数が多く、オフィスで安定した通信を実現する
  • セキュリティレベルが高く、情報漏えいのリスクを軽減できる
  • 遠隔管理に対応しており、機器管理者の負担を大きく軽減できる