米Googleは6月1日(現地時間)、2つの公式ブログでAndroidとWear OSに近々追加する予定の複数の新機能を発表した。いずれも具体的な提供開始時期については不明だが、既に利用可能なものについてはそう示す。米国でのみ提供開始のものも、一応すべて紹介する。
「Googleウォレット」は日本では3月に「Google Pay」から改称された“デジタルウォレット”アプリ。クレジットカードやデビットカード、搭乗券やコンサートのデジタルチケット、ショップのデジタルポイントカードなどを登録して一元管理できる。
このGoogleウォレットに、物理カードに印刷されているバーコードやQRコードを撮影して登録できるようになる。スポーツジムの会員カードやスーパーのポイントカードなどのコードを撮影して登録すれば、物理カードを提示する代わりにGoogleウォレットの画面を読み取ってもらえばよくなる。
ただし、QRコードをその都度生成するタイプのカードや、物理カードの人間への提示が必要とされているようなケースでは使えない。
米国では、健康保険証、デジタル運転免許証、州発行IDも追加できるようになる。さらに、企業の社員証も追加できるようにする計画という。実現すれば、その企業の従業員は出社時やカフェテリアの利用などにウォレットを使えるようになる。
Googleニュース、Google Finance、Google TVのウィジェットが登場する。筆者の環境ではGoogle TV以外のウィジェットは既に利用可能になっている。
「Emoji Kitchen」は、Gboardで2つの絵文字をミックスして新しいスタンプにする機能。夏に向けてイルカやクジラなどの水生生物の絵文字を泣き笑い絵文字などとミックスできるようになった。
「Google Play ブックス」アプリにある「Practice」バッジが付いた書籍(主に子供向け絵本)で、音読の練習ができるようになる。バッジをタップすると音読してもらったり、自分で音読して発音の間違えを指摘してもらったりできる。
これも米国のみが対象で、しかもAndroidというよりGoogle Oneユーザー向けの新機能だが、Googleアカウントがダークウェブに漏えいしていないかどうかスキャンして確認できるようになった。今後数カ月以内に20カ国以上に拡大する計画としている(その20カ国に日本が含まれているかどうかは不明)。
これはGoogle I/Oでも紹介されたものだが、Wear OS版Spotifyアプリに3つの新しいタイルが追加される。1つはPodcast用で、サブスクしているPodcastの新しいエピソードを表示するもの。もう1つはプレイリストや「ヘビーローテーション」にあるコンテンツにすぐにアクセスできるようにするもの。3つ目は、パーソナライズされたコンテンツにアクセスできるようにする「DJ」タイルだ。
2月の新機能紹介でWear OSでGoogle Keepのメモを作成するタイルを紹介したが、メモやリストを表示するタイルが追加される。
米国の一部地域で利用できる交通系ICカードの「SmartTrip」と「Clipper」をGoogleウォレットに追加しているユーザーは、Wear OS端末の画面で乗車できるようになる。
なお、日本ではPixel WatchであればSuicaを直接登録し、これで乗車を含む利用が可能だ。
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